告示第1461号とは?超高層建築物(高さ60m超)の構造計算基準と時刻歴応答解析の要件
ルート君
超高層建築物の構造計算って、どんなルールがあるの?
高さ60mを超える建築物(超高層建築物)は、令第81条第1項の大臣認定ルートによる構造計算が必要です。
平成12年建設省告示第1461号は、超高層建築物の構造計算方法の基準を定めた告示で、時刻歴応答解析を中心とした計算要件を規定しています。
超高層建築物はどこで定義され、どんな計算が必要なのか
建築基準法 第20条第1項第一号(高さ60m超建築物の構造安全性)
高さが60mを超える建築物——国土交通大臣が定めた方法により、又は国土交通大臣の認定を受けた方法により、安全性を確かめること。
| 区分 | 高さ | 適用される計算方法 |
|---|---|---|
| 一般建築物 | 60m以下 | 令第81条第2項の計算(ルート1〜3・限界耐力計算等) |
| 超高層建築物 | 60mを超えるもの | 令第81条第1項の大臣認定(告示第1461号等に基づく計算) |
告示第1461号はどんな検討を求めているのか
| 検討事項 | 内容 |
|---|---|
| 稀地震動(レベル1)の検討 | 内外装・設備等が損傷しない性能を確認(許容応力度計算に相当) |
| 極稀地震動(レベル2)の検討 | 建物が倒壊・崩壊しない性能を確認(時刻歴応答解析等) |
| 入力地震動の設定 | 地域の地盤特性に基づく模擬地震波を複数設定して解析 |
| 風荷重の検討 | 建物高さ・形状に応じた風洞試験等による風荷重の設定も必要 |
なぜ等価静的地震力では足りず、時刻歴応答解析が必要なのか
時刻歴応答解析は、実際の地震波(加速度時刻歴)を建物モデルに入力し、各時刻における応答(変位・速度・加速度・部材応力)を数値的に求める方法です。
等価静的地震力(令第88条)では捉えられない動的な挙動・非線形挙動を直接評価できます。
使用する地震波は、過去の地震記録・告示の応答スペクトルに適合した模擬地震波を原則として3波以上用います。
大臣認定を取得するにはどんな手続きが必要なのか
超高層建築物の構造計算は、指定性能評価機関(一般財団法人日本建築センター等)での性能評価を経て、国土交通大臣の認定を受ける必要があります。
確認申請の前に大臣認定を取得するか、または確認申請と並行して認定手続きを進めることになります。
試験で問われやすいポイント
- 高さ60mを超える建築物は令第81条第1項の大臣認定ルートが必須(法第20条第1項第一号)。ルート3・限界耐力計算等では代替不可。適合性判定は不要(R2問53・R5問11:大臣認定の審査プロセスで構造安全性確認)。
- 告示第1461号に基づく超高層建築物の構造計算では、レベル1(稀地震動・50年)とレベル2(極稀地震動・500年)の2段階の地震動に対する性能確認が必要。レベル1=損傷しない性能、レベル2=倒壊しない性能。
- 時刻歴応答解析の入力地震波は告示の応答スペクトルに適合した模擬地震波を原則3波以上使用。指定性能評価機関(BCJ等)で性能評価→国土交通大臣認定という手続きが必要。
一問一答
Q. 高さ65mの超高層建築物の構造計算について、ルート3(保有水平耐力計算)を適用することはできるか?
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A. できない。高さ60m超は法第20条第1項第一号の第一種構造特定建築物に該当し、令第81条第1項の大臣認定ルートが必須。令第81条第2項のルート1〜3・限界耐力計算(等価静的計算系)では対応不可。時刻歴応答解析等を用いた大臣認定計算が必要(適合性判定は不要)。
Q. 時刻歴応答解析(動的解析)と等価静的地震力による計算の最大の違いは何か?
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A. 等価静的計算は地震動を静的な力分布に置き換えて計算するのに対し、時刻歴応答解析は実際の地震加速度時刻歴を建物モデルに入力し、各時刻における動的応答を直接算出する。超高層では長周期特性・非線形挙動が卓越するため、静的置換で精度不足となり、動的解析が必要となる。
Q. 超高層建築物の大臣認定取得の手続きの順序は?
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A. ①指定性能評価機関(BCJ等)に性能評価を申請(設計図書・計算書・入力地震波等を提出)→②性能評価機関が審査し性能評価書を発行→③国土交通省(住宅局建築指導課)に大臣認定申請(性能評価書を添付)→④大臣認定書の取得(認定番号が付与)→確認申請。
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参照
- 平成12年建設省告示第1461号(超高層建築物の構造計算の基準)
- 建築基準法施行令 第81条第1項(大臣認定に基づく構造計算)
- 建築基準法 第20条第1項第一号(高さ60m超建築物の構造安全性)