旧耐震建物を増築すると構造規定はどうなる?既存部分の耐震性と遡及(法第3条・令第137条の2)

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ルート君

古い旧耐震の建物を増築したいんだけど、古い部分も今の耐震基準にしないとダメ?

旧耐震(1981年の新耐震基準より前)の建物は、現行の耐震基準を満たさない既存不適格のことが多くあります。

増築する場合、増築部分は現行基準とし、既存部分の扱いは増築の規模で変わります(令第137条の2)。

大規模な増築では、既存部分も大規模地震で倒壊しないレベルの確認が求められます。

そのため、旧耐震建物の増築では既存部分の耐震性が課題になります。

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旧耐震と新耐震は何が違うのか

1981年(昭和56年)6月の新耐震基準が、一つの目安です。

区分 時期 考え方
旧耐震 1981年6月より前 中規模地震で大きな損傷をしないことが中心
新耐震 1981年6月以降 大規模地震(震度6強〜7程度)で倒壊・崩壊しないことを検証

旧耐震の建物は、現行の耐震基準に対して既存不適格になることが多いです。違いの詳細は新耐震設計法とは?を参照してください。

増築すると既存部分はどうなるのか

増築では、増築部分は現行基準に適合させます。

既存部分への遡及は、増築の規模で変わります(令第137条の2)。

  • 小規模な増築(1/20以下かつ50㎡以内など)で危険性が増大しない場合は、既存不適格のまま増築できる
  • 大規模な増築では、既存部分も大規模地震で倒壊しないレベルの安全性の確認が求められる

規模の閾値(1/20・1/2など)の詳細は増築時の既存部分への構造規定の遡及を参照してください。

既存部分はどう安全性を確かめるのか

大規模な増築で既存部分の確認が必要な場合は、既存建築物用の基準で安全性を確かめます。

これは、大規模地震で倒壊・崩壊しないレベルを確保するための基準です(令第137条の2)。

必要に応じて、耐震診断や耐震改修を行って既存部分を補強します。

増築の前に確認しておくことは何か

旧耐震建物の増築では、計画の前に既存部分の状態を把握しておきます。

  • 建築時期(1981年6月の前か後か)と、検査済証の有無
  • 耐震診断による既存部分の耐震性(Is値など)
  • 増築の規模(既存の延べ面積に対する割合)

進め方は、所管行政庁との事前協議で確認するのが確実です。

試験で問われやすいポイント

  • 旧耐震(1981年6月の新耐震より前)の建物は、現行の耐震基準に対して既存不適格のことが多い。
  • 増築時の既存部分への遡及は令第137条の2で増築規模により決まる。小規模で危険性が増大しなければ既存不適格のまま増築できる。
  • 大規模な増築では、既存部分も大規模地震で倒壊しないレベルの確認が必要(耐震改修を伴うことがある)。

建築確認や構造規定は、建築士試験でもよく問われる分野です。試験対策の進め方は、建築士は独学で合格できるかを参考にしてください。

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一問一答

Q. 旧耐震建物を増築すると、既存部分も現行の耐震基準に適合させる必要があるか。

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A. 増築の規模による(令第137条の2)。小規模な増築(1/20以下かつ50㎡以内など)で危険性が増大しなければ既存不適格のまま増築できるが、大規模な増築では既存部分も大規模地震で倒壊しないレベルの確認が必要になる。

Q. 旧耐震と新耐震の分かれ目はいつか。

答えを見る

A. 1981年(昭和56年)6月の新耐震基準。これより前が旧耐震で、大規模地震(震度6強〜7程度)で倒壊・崩壊しないことの検証は新耐震で求められるようになった。

Q. 増築の前に既存部分について確認すべきことは。

答えを見る

A. 建築時期と検査済証の有無、耐震診断による耐震性(Is値など)、増築の規模(既存延べ面積に対する割合)。これらを踏まえて、遡及の要否や耐震改修の必要性を所管行政庁と確認する。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。既存部分への遡及の要否や耐震改修の必要性は個別の判断を要するため、所管行政庁・構造設計者にご確認ください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。

参照

  • 建築基準法 第3条第2項(適用の除外)/施行令 第137条の2(構造耐力関係の適用除外)
  • 昭和56年(1981年)建築基準法改正(新耐震設計法)
  • 国土交通省「既存建築物の緩和措置に関する解説集」関係資料

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。