平成13年国土交通省告示第1024号とは?特殊な許容応力度・材料強度(令第94条・第99条)

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ルート君

施行令に載っていない材料の許容応力度って、どこで決まっているの?

平成13年国土交通省告示第1024号とは、施行令が数値を定めていない「特殊な」材料・接合について、その許容応力度と材料強度を国土交通大臣が定めた告示です(令第94条・第99条の委任)。正式な件名は「特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件」です(最終改正:平成30年国土交通省告示第1324号ほか)。

木材のめりこみ、集成材、鋼材の支圧・座屈、高力ボルト摩擦接合、高強度鉄筋、あと施工アンカーなど、令第90条〜第96条・第97条〜第99条の一般規定ではカバーしきれない材料・接合の数値をまとめて定めています。

建築基準法施行令 第94条(許容応力度)・第99条(材料強度)

木材・鋼材・コンクリート等の許容応力度(令第89条〜第93条)・材料強度(令第95条〜第98条)に定めるもののほか、特殊な許容応力度・特殊な材料強度は、国土交通大臣が定めることができる。この委任を受けたのが告示第1024号。

告示第1024号がどこから委任されているかを整理すると、次の階層になります。法第20条(構造耐力の基本原則)が施行令第94条・第99条に、さらに施行令が告示第1024号に、特殊な材料・接合の数値を順に委任する形です。

制定機関 根拠の階層(上ほど上位) 国会 建築基準法 第20条 建築物の構造耐力(安全性の基本原則) 委任 内閣 建築基準法施行令 第94条・第99条 特殊な許容応力度・特殊な材料強度を大臣に委任 委任 国土交通 大臣 平成13年国土交通省告示 第1024号 施行令が定めていない特殊な材料・接合の 許容応力度・材料強度を規定 ← この記事で解説する告示
図:告示第1024号の位置づけ(法第20条→施行令第94条・第99条→告示第1024号の委任関係)。

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告示第1024号は何を定めているのか

令第90条〜第99条は、木材・鋼材・コンクリート・鉄筋などの一般的な材料について許容応力度・材料強度を定めています。しかし、実務では令が想定していない材料・接合を使う場面があります。告示第1024号は、そうした特殊な材料・接合の数値を大臣が定める受け皿です。主な対象は次のとおりです。

区分対象の例
木質系木材のめりこみ、圧縮材の座屈、集成材・単板積層材(LVL)等の許容応力度
鋼材・接合鋼材等の支圧・座屈、高力ボルト摩擦接合部の許容せん断応力度、ターンバックルの引張り
鉄筋・コンクリート高強度鉄筋の許容応力度、タッピンねじ等、コンクリートの圧縮・せん断の材料強度
あと施工アンカー既存躯体と部材の接合に用いるあと施工アンカー接合部の許容応力度・材料強度(令和4年改正で追加)

具体的な数値は材料・接合ごとに細かく定められているため、実際の設計では告示原文(および指定・認定の内容)を確認して用います。

あと施工アンカーの位置づけとは(令和4年改正)

令和4年(2022年)の改正で、告示第1024号にあと施工アンカーの接合部の許容応力度・材料強度が位置づけられました。これにより、所定の性能を満たすあと施工アンカーについて、大臣による強度指定を受けて構造耐力上主要な部分の接合に用いることができるようになっています。既存建築物の耐震改修・増築などで、あと施工アンカーの構造的な扱いを明確にするうえで重要な改正です。

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令の許容応力度・材料強度とどう役割分担しているのか

根拠定める内容
令第89条〜第93条木材・鋼材・コンクリート・溶接等の一般的な許容応力度
令第95条〜第98条木材・鋼材・コンクリート等の一般的な材料強度
令第94条・第99条 → 告示第1024号上記に定めのない特殊な許容応力度・材料強度

個別の告示としては、コンクリートの許容応力度(告示第1450号)鋼材の基準強度F(告示第2464号)もあります。告示第1024号は、これらでカバーされない特殊な材料・接合を広く受け止める役割です。

なぜ告示第1024号が必要なのか

建築材料や接合技術は時代とともに新しくなります。高強度の鉄筋、集成材・LVLなどの木質材料、あと施工アンカーのような接合工法は、施行令の条文本体には数値が書かれていません。

これらを使うたびに施行令(政令)を改正するのは機動的ではないため、令第94条・第99条で大臣に委任し、告示第1024号として数値を定め・追加できる仕組みにしています。これにより、技術の進歩を設計基準に柔軟に反映できます。

試験で問われやすいポイント

  • 告示第1024号は令第94条(許容応力度)・第99条(材料強度)の委任を受けた「特殊な許容応力度及び特殊な材料強度」の告示。令に定めのない材料・接合の数値を大臣が定める受け皿。
  • 対象の例:木材のめりこみ・集成材、鋼材の支圧/座屈・高力ボルト摩擦接合、高強度鉄筋、あと施工アンカーなど。
  • あと施工アンカーの接合部の許容応力度・材料強度は令和4年改正でこの告示に位置づけられ、大臣の強度指定を受けて使用できる。

許容応力度・材料強度は、構造計算の基礎となる分野です。学習の進め方は、建築士の通信講座の選び方もあわせてご覧ください。

告示や技術的助言を読み込む実務力は、転職でも評価されます。建築士・設計者の転職エージェント比較で相場を見ておくと安心です。

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一問一答

Q. 施行令に定めのない特殊な材料の許容応力度・材料強度は、どの告示で定められているか。

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A. 平成13年国土交通省告示第1024号(「特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件」)。令第94条・第99条の委任を受け、木材のめりこみ・集成材・鋼材の支圧/座屈・高力ボルト摩擦接合・高強度鉄筋・あと施工アンカー等を対象とする。

Q. あと施工アンカーの接合部の許容応力度・材料強度はどこで定められているか。

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A. 告示第1024号(令和4年改正で位置づけ)。所定の性能を満たすものは大臣の強度指定を受けて、構造耐力上主要な部分の接合に用いることができる。既存建築物の耐震改修・増築で重要。

Q. 告示第1024号と、令第90条〜第99条の許容応力度・材料強度の関係は。

答えを見る

A. 令第90条〜第99条が一般的な材料の数値を定め、これに定めのない特殊な材料・接合の数値を令第94条・第99条の委任により告示第1024号が定める、という役割分担。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。特殊な許容応力度・材料強度の具体的な数値や、あと施工アンカーの強度指定の内容は告示原文および指定・認定によります。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。

参照

  • 建築基準法施行令 第94条(特殊な許容応力度)・第99条(特殊な材料強度)
  • 平成13年国土交通省告示第1024号(特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件/最終改正 平成30年国土交通省告示第1324号ほか)
  • 建築基準法施行令 第90条〜第98条(許容応力度・材料強度の一般規定)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。