事務所を店舗に用途変更すると構造確認は必要?確認申請と積載荷重の増加(法第87条・令第85条)

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ルート君

事務所を店舗に変えるとき、構造の確認って必要になるの?

事務所を店舗に用途変更する場合、店舗部分の床面積が200㎡を超えると確認申請が必要です(法第87条)。

ただし、その確認申請で構造計算の再審査が求められるわけではありません

用途変更では構造耐力(法第20条)の規定が遡及しないためです。

一方で、店舗は事務所より積載荷重が大きく、構造安全性の検討は実務上必要になります。

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事務所を店舗に変えると確認申請は必要か

確認申請の要否は、店舗部分の床面積と特殊建築物の該当で決まります。

条件 確認申請
店舗(物品販売業を営む店舗)の床面積が200㎡超 必要(法第87条で法第6条を準用)
店舗部分が200㎡以下 不要(ただし関係規定の適合は必要)

店舗(物品販売業を営む店舗)は特殊建築物ですが、事務所は特殊建築物ではありません。

この用途の変化が、確認申請の要否を分ける出発点です。

その確認申請で構造は審査されるのか

用途変更の確認申請では、構造計算の再審査は原則として行われません

法第87条第3項で準用されるのは避難・防火・衛生などの規定で、構造耐力(法第20条)は準用されないためです。

そのため既存の構造は既存不適格のまま扱われます。

積載荷重はどれだけ増えるのか(令第85条)

事務室と店舗の売場では、積載荷重(令第85条)が次のように変わります。

計算の種類 事務室 店舗(売場)
床の構造計算用 2900 2900
大ばり・柱・基礎の構造計算用 1800 2400
地震力の計算用 800 1300

単位はいずれもN/㎡です。床用は同じでも、柱・基礎用と地震力用は店舗のほうが大きくなります。

構造で確認しておくことは何か

積載荷重が増える分、構造安全性は自主的に確認しておく必要があります。

  • 柱・基礎・大ばりが、増えた積載荷重(1800→2400N/㎡)に対して耐力を満たすか
  • 地震力用の荷重の増加(800→1300N/㎡)による地震時の検討

重い什器や在庫を集中して置く場合は、局部的な床の検討も必要です。

試験で問われやすいポイント

  • 用途変更で確認申請が必要なのは、特殊建築物(店舗など)の用途部分が200㎡超になる場合(法第87条)。事務所は特殊建築物ではない。
  • 用途変更では構造耐力(法第20条)は遡及せず、確認申請で構造計算の再審査は原則ない
  • ただし積載荷重は増える(令第85条。事務室→店舗売場で大ばり・柱・基礎用1800→2400、地震力用800→1300N/㎡)ため、構造検討が必要。

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一問一答

Q. 事務所を店舗に用途変更すると確認申請は必要か。

答えを見る

A. 店舗部分の床面積が200㎡を超える場合に必要(法第87条で法第6条を準用)。店舗(物品販売業を営む店舗)は特殊建築物、事務所は特殊建築物ではない。

Q. 用途変更の確認申請で構造計算は再審査されるか。

答えを見る

A. 原則として再審査されない。用途変更では構造耐力(法第20条)が遡及せず、既存不適格のまま扱われる。ただし積載荷重の増加に対する構造検討は実務上必要。

Q. 事務室と店舗の売場で積載荷重はどう変わるか。

答えを見る

A. 令第85条で、床用は2900で同じ、大ばり・柱・基礎用は1800→2400、地震力用は800→1300(いずれもN/㎡)。床用以外は店舗のほうが大きい。

この記事のカテゴリの記事一覧は総則・第20条にまとめています。用途変更全般は用途変更とは?確認申請が必要な場合と構造規定の遡及をご覧ください。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。用途変更の手続きや遡及する規定の範囲は個別の判断を要するため、所管行政庁にご確認ください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。

参照

  • 建築基準法 第87条(用途変更に対する準用・第3項の遡及範囲)
  • 建築基準法 第6条第1項第一号・別表第1(特殊建築物)
  • 建築基準法施行令 第85条(積載荷重・室の種類別の数値)
  • 建築基準法 第20条(構造耐力)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。