計画通知とは?確認申請に代わる国・自治体の建築物の手続き(法第18条)

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ルート君

国や役所が建てる建物は、確認申請じゃなくて「計画通知」って聞いたよ。構造の審査はどうなるの?

計画通知は、国・都道府県・建築主事を置く市町村などが建築主となる建築物について、建築確認の申請に代えて行う手続きで、建築基準法第18条に定められています。

通知といっても審査される内容は確認申請と同じで、構造の安全(法第20条)も、確認と同じように図面・構造計算で事前にチェックされます。

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建築関係法令集 法令編

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計画通知とはどんな手続きか

建築確認は、建築主が建築主事や指定確認検査機関に「申請」して確認処分(確認済証)を受ける手続きです。

これに対し、建築主が国や地方公共団体などの公的主体である場合には、確認の申請ではなく、その計画を建築主事に「通知」する手続きになります。

これが計画通知(法第18条)です。

項目 内容
根拠条文 建築基準法 第18条(国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物に対する確認、検査又は是正措置に関する手続の特例)
対象 建築主が国・都道府県・建築主事を置く市町村などの建築物(法第18条第1項)
手続き 工事に着手する前に、その計画を建築主事に通知する(法第18条第2項)
審査の内容 建築基準関係規定に適合するかどうか(確認申請と同じ)
審査手数料 不要(ただし構造計算適合性判定が必要な場合の判定手数料は別途)

建築基準法 第18条(手続の特例)の骨子

国の機関の長等は、建築物を建築しようとする場合等においては、当該工事に着手する前に、その計画を建築主事に通知しなければならない。建築主事は、通知を受けた計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査し、適合すると認めたときは、その旨の通知書を交付する。

対象は、建築主が国・都道府県・建築主事を置く市町村などの「公的な主体」である場合です。

民間の建築主が同じ建物を建てるなら、通常の確認申請になります。

つまり、建物の種類ではなく「誰が建築主か」で、確認申請か計画通知かが分かれます。

確認申請と何が違うのか

計画通知は、審査される項目そのものは確認申請と変わりません。

違うのは主に「手続きの形式」です。

項目 確認申請 計画通知
建築主 主に民間 国・都道府県・建築主事を置く市町村など
手続きの性格 申請して確認(処分)を受ける 計画を通知して審査を受ける
審査の基準 建築基準関係規定への適合 同じ(建築基準関係規定への適合)
審査手数料 必要 不要(適合性判定の手数料は別途)
着工前に受けるもの 確認済証 適合する旨の通知書(確認済証に相当)

審査の中身が同じである以上、構造の図書や構造計算書が必要になる点、規模に応じて構造計算のルートや適合性判定が関わってくる点も、確認申請と同じように考えることになります。

構造の審査・適合性判定はどう行われるのか

計画通知でも、構造の安全性の審査は確認申請と同じように行われます。

一定規模以上の建築物で構造計算適合性判定(法第6条の3)が必要になる点も変わりません。

ただし、判定を求める経路が確認申請とは少し異なります。

計画通知に係る計画が特定構造計算基準などに適合するかの審査を要する場合、通知を行う側(国の機関の長等)が都道府県知事に対して構造計算適合性判定を求めるという形で進みます(法第18条第4項)。

判定を行うのは、確認申請の場合と同じく都道府県知事または指定構造計算適合性判定機関です。

構造計算適合性判定そのものの対象や流れは、構造計算適合性判定とは?で詳しく解説しています。

計画通知だからといって、構造計算ルートや適合性判定の要否の考え方が変わるわけではありません。

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中間検査・完了検査はどうなるのか

着工後の検査についても、確認申請の場合と同じ内容を、通知という形で行います。

段階 確認申請の場合 計画通知の場合
特定工程の区切り 中間検査を申請 特定工程に係る工事を終えた旨を通知し、検査を受ける
工事完了 完了検査を申請 工事が完了した旨を通知し、検査を受ける

建築主事は、工事完了の通知を受けた後に検査を行い、建築基準関係規定に適合していると認めたときは、その旨の通知書(検査済証に相当)を交付します。

特定工程がある場合の中間検査に相当する手続きも同じ考え方です。

検査そのものの仕組みは、中間検査完了検査の記事を参照してください。

なぜこの特例があるのか

建築確認は、本来、行政庁(建築主事)が建築主の計画を審査して「確認」する処分です。

ところが国や地方公共団体が自ら建築主となる場合、審査する側と建築する側がいずれも公的主体になり、通常の「申請して処分を受ける」という形になじみにくい面があります。

そこで法第18条は、こうした公的な建築物について、確認の「申請」ではなく計画の「通知」という形をとりつつ、審査・検査の中身は確認申請と同等になるように特例を定めています。

名前や手続きの形式は違っても、構造をはじめとする安全性のチェックの水準は変わりません。

この点が実務上のポイントです。

試験で問われやすいポイント

  • 計画通知(法第18条)の対象は国・都道府県・建築主事を置く市町村などが建築主となる建築物。確認申請ではなく計画を建築主事に通知する。
  • 審査の基準は建築基準関係規定への適合で、確認申請と同じ。着工前に適合する旨の通知書(確認済証に相当)を受ける。
  • 構造計算適合性判定が必要な場合は、都道府県知事に判定を求める(法第18条第4項)。判定を行うのは知事または指定構造計算適合性判定機関。
  • 中間検査・完了検査に相当する手続きも通知という形で行い、検査済証に相当する通知書が交付される。

建築確認・計画通知や構造規定は、建築士試験でもよく問われる分野です。学習の進め方は、スマホでの学習法もあわせてご覧ください。

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一問一答

Q. 計画通知とは何か。確認申請と何が違うのか。

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A. 国・都道府県・建築主事を置く市町村などが建築主となる建築物で、確認申請に代えて計画を建築主事に通知する手続き(法第18条)。審査される内容は建築基準関係規定への適合で確認申請と同じ。手続きの形式が「申請」でなく「通知」で、審査手数料が不要な点が主な違い。

Q. 計画通知でも構造計算適合性判定は必要か。

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A. 必要。一定規模以上の建築物では確認申請と同じく適合性判定が必要になる。計画通知の場合は、通知を行う側が都道府県知事に判定を求める(法第18条第4項)。判定を行うのは知事または指定構造計算適合性判定機関。

Q. 完了検査・中間検査はどうなるのか。

答えを見る

A. 確認申請の場合と同じ内容を通知の形で行う。工事完了や特定工程完了を建築主事に通知し、検査を受ける。適合が認められると検査済証に相当する通知書が交付される。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。手数料や運用の細部は自治体によって異なる場合があります。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。法改正により内容が変わる場合があります。

参照

  • 建築基準法 第18条(国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物に対する確認、検査又は是正措置に関する手続の特例)
  • 建築基準法 第6条(建築確認)・第6条の3(構造計算適合性判定)
  • 建築基準法 第7条の2(完了検査)・第7条の4(中間検査)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。