平成12年建設省告示第1459号とは?使用上の支障(たわみ1/250)と変形増大係数(令第82条第四号)
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ルート君
「たわみは1/250以下」って、どの告示で決まっているの?変形増大係数って何?
平成12年建設省告示第1459号とは、建築物の「使用上の支障」が起こらないことを確かめる方法を定めた告示です(令第82条第四号の委任)。はり又は床版に生じるたわみの最大値に構造の形式に応じた変形増大係数を乗じ、部材の有効長さ(スパン)で除した値が1/250以下であることを確かめます。
正式な件名は「建築物の使用上の支障が起こらないことを確かめる必要がある場合及びその確認方法を定める件」です。
建築基準法施行令 第82条第四号(使用上の支障)
構造耐力上主要な部分であるはり・床版に生ずる変形又は振動によって建築物の使用上の支障が起こらないことを、国土交通大臣が定める方法(=告示第1459号)によって確かめること。
告示第1459号がどこから委任されているかを整理すると、次の階層になります。法第20条(構造耐力の基本原則)が施行令第82条第四号に、さらに施行令が告示第1459号に、確認方法を順に委任する形です。
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告示第1459号は何を定めているのか
告示第1459号は、令第82条第四号を受けて、次の2つを定めています。
- 使用上の支障の確認が必要な場合(はりのスパンやせい、床版の厚さと辺長の比などが一定の条件に当たる場合)
- その確認方法(たわみの計算と1/250以下の判定)
逆にいえば、はり・床版の寸法が告示に定める条件を満たしていれば、個別のたわみ計算を省略できる場合があります。
たわみはどのように確かめるのか(1/250以下)
使用上の支障の確認式(告示第1459号)
(たわみの最大値 δ )×(変形増大係数)÷(部材の有効長さ = スパン) ≦ 1/250
ここでの「たわみの最大値」は、建築物の実況に応じた固定荷重と積載荷重によって、はり又は床版に生じるたわみです。これに変形増大係数を乗じるのは、長期間にわたり荷重を受けることで生じるクリープ変形など、短期のたわみより大きくなる分を見込むためです。
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変形増大係数とは何か(構造形式ごとの値)
変形増大係数は、長期的な変形の増大を見込むための係数で、構造の形式ごとに告示第1459号で定められています。
| 構造の形式 | 変形増大係数 |
|---|---|
| 鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造のはり・床版 | 16 |
| 木造のはり・床版 | 2 |
| 鉄骨造等 | 構造の形式(合成床版の有無等)に応じて告示に定める値 |
コンクリート系がとくに大きい(16)のは、コンクリートのクリープ・乾燥収縮による長期変形が大きいためです。瞬間のたわみが小さく見えても、係数を乗じた長期のたわみで1/250を判定する点に注意が必要です。
なぜ「使用上の支障」を確かめるのか(安全性とは別の観点)
使用上の支障の確認は、部材が壊れるかどうか(耐力・安全性)とは別に、日常の使い勝手を守るための規定です。
たわみが大きいと、床が沈んで歩行感が悪くなる、建具が動かなくなる、仕上げにひび割れが出るといった支障が生じます。耐力上は問題がなくても、こうした使用上の不具合を避けるために、たわみを有効長さの1/250以下に抑えることを求めています。
試験で問われやすいポイント
- 使用上の支障(令第82条第四号・告示第1459号):はり・床版のたわみ最大値 × 変形増大係数 ÷ 有効長さ ≦ 1/250。対象は「はり・床版」の変形・振動。
- 変形増大係数:RC造・SRC造 = 16、木造 = 2。コンクリート系はクリープ・乾燥収縮で長期変形が大きいため係数が大きい。
- 位置づけ:安全性(耐力)ではなく「使用上の支障(使い勝手)」の確認。令第82条各号のうち、第一〜三号が応力度等の確認、第四号が使用上の支障の確認。
- 省略:はり・床版の寸法(スパン・せい・厚さ等)が告示の条件を満たせば、個別のたわみ計算を要しない場合がある。
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一問一答
Q. 使用上の支障(令第82条第四号)のたわみは、有効長さの何分の1以下とするか。
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A. 1/250以下。たわみの最大値に変形増大係数を乗じ、部材の有効長さ(スパン)で除した値が1/250以下であることを確かめる(告示第1459号)。
Q. 変形増大係数は、鉄筋コンクリート造のはり・床版でいくつか。木造ではいくつか。
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A. 鉄筋コンクリート造(・鉄骨鉄筋コンクリート造)は 16、木造は 2。コンクリート系はクリープ・乾燥収縮による長期変形が大きいため係数が大きい。
Q. 使用上の支障の確認は、部材の耐力(安全性)の確認と同じものか。
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A. 別の観点。第一〜三号が応力度等(安全性)の確認であるのに対し、第四号(使用上の支障)は、床の沈み・建具の不具合・仕上げのひび割れなど日常の使い勝手を守るための確認。耐力上問題がなくても、たわみが大きければ支障となる。
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参照
- 建築基準法施行令 第82条第四号(使用上の支障の確認)
- 平成12年建設省告示第1459号(建築物の使用上の支障が起こらないことを確かめる必要がある場合及びその確認方法を定める件)