あと施工アンカーは建築物の構造に使える?指定建築材料でない扱いと2022年の強度指定(法第37条・告示第1024号)

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ルート君

あと施工アンカーって、柱やはりの構造に使っていいの?

あと施工アンカーは、法第37条の指定建築材料に含まれず、構造耐力上主要な部分の接合には原則として使えない扱いでした。

ただし2022年(令和4年)の改正で、国土交通大臣の強度指定を受けたあと施工アンカーは、新築の構造の接合にも使えるようになりました。扱いが場面で分かれるため、順に整理します。

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あと施工アンカーは法令上どう扱われるのか(法第37条)

あと施工アンカーは、コンクリートを打設した後から穿孔して設置する接合材で、法第37条の指定建築材料ではありません。

そのため構造耐力上主要な部分である柱・はり等の接合に新築で用いることは、原則として認められてきませんでした。一方、非構造部材や設備(天井・外装材・設備機器の固定等)への使用は一般に行われています。

改正前は構造にどこまで使えたのか(耐震改修)

改正前のあと施工アンカーは、既存建築物の耐震改修など補強の場面で限定的に構造に用いられていました。

  • 耐震改修(耐震スリット・ブレース増設等)での補強に用いる。
  • 大臣の強度指定を受けたものは、その範囲で構造計算に考慮できる。

つまり改正前は「補強用途」が中心で、新築の構造接合には使えないのが原則でした。

2022年改正で何が変わったのか(告示第1024号改正・国住指第1597号)

2022年(令和4年)3月31日の改正で、あと施工アンカーを新築の構造に使う道が開かれました。

項目内容
改正日令和4年3月31日 公布・施行
告示平成13年国土交通省告示第1024号の一部改正
技術的助言国住指第1597号・国住参建第4023号
内容鉄筋コンクリート造等の部材と構造耐力上主要な部分との接合に用いるあと施工アンカーの許容応力度・材料強度を大臣が指定できるようにした

この改正により、大臣の強度指定を受けたあと施工アンカーに限り、新築でも構造耐力上主要な部分の接合に使用できるようになりました

新築で構造に使うための条件は何か

新築の構造に用いるには、製品ごとに大臣の強度指定を受けていることが前提になります。

  • 強度指定を受けたあと施工アンカーであること。
  • 指定された許容応力度・材料強度の範囲で構造計算を行うこと。

強度指定を受けた製品は、建築性能基準推進協会が一覧を公表しています。指定の有無と範囲は最新の情報で確認します。

実務で押さえるポイント

  • あと施工アンカーは法第37条の指定建築材料ではない。原則として新築の構造耐力上主要な部分の接合には使えず、非構造部材・設備の固定に用いる。
  • 改正前は既存建築物の耐震改修での補強が中心で、大臣の強度指定があれば構造計算に考慮できた。
  • 2022年(令和4年)の告示第1024号改正・国住指第1597号で、強度指定を受けたものは新築の構造接合にも使用可能になった。

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一問一答

Q. あと施工アンカーは法第37条の指定建築材料か。

答えを見る

指定建築材料ではない。そのため原則として新築の構造耐力上主要な部分の接合には使えず、非構造部材や設備の固定に用いられてきた。

Q. あと施工アンカーが新築の構造に使えるようになったのはいつの改正か。

答えを見る

2022年(令和4年)3月31日の改正。平成13年告示第1024号の改正と国住指第1597号により、大臣の強度指定を受けたあと施工アンカーは新築の構造接合に使用できるようになった。

Q. 改正前のあと施工アンカーは構造にまったく使えなかったのか。

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既存建築物の耐震改修での補強には用いられ、大臣の強度指定があればその範囲で構造計算に考慮できた。新築の構造接合には原則使えなかった。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。あと施工アンカーの強度指定の有無・範囲は製品ごとに異なり、最新の指定状況と所管行政庁の取扱いに従う必要があります。

参照

  • 建築基準法 第37条(建築材料の品質)
  • 平成13年国土交通省告示第1024号(特殊の許容応力度及び特殊の材料強度を定める件。令和4年3月31日改正)
  • 国住指第1597号・国住参建第4023号(令和4年3月31日。あと施工アンカーの強度指定に関する技術的助言)
  • 建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。