劣化対策等級でRC造のかぶり厚さはどう変わる?建築基準法(令79条)との違いと水セメント比(品確法)

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ルート君

長く持つ家にするなら、コンクリートのかぶりを増やせって言われた。どういうこと?

品確法の劣化対策等級を上げると、RC造ではコンクリートのかぶり厚さを建築基準法(令第79条)より増すか、水セメント比を下げるといった耐久の措置が必要になります。

建築基準法が「最低限のかぶり」を定めるのに対し、劣化対策等級は「より長く持たせるための上乗せ」を求めるという関係です。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)

住宅性能表示制度の「劣化の軽減に関すること」では、構造躯体等の劣化対策等級を評価する。RC造では、コンクリートのかぶり厚さ水セメント比などにより、等級に応じた劣化対策の水準を確かめる。

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建築関係法令集 法令編

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劣化対策等級とは何か(等級1・2・3)

劣化対策等級は、構造躯体(柱・はり・床等)がどれだけ劣化しにくいかを示す、品確法の性能表示の等級です。

等級1は建築基準法と同等、等級2はおおむね50〜60年程度、等級3はおおむね75〜90年程度、大規模な改修を要しないことを目安とします。

等級が上がるほど、鉄筋を守るための耐久の措置が上乗せされます。

建築基準法のかぶり厚さ(令第79条)が出発点

RC造のかぶり厚さは、まず建築基準法の令第79条が部位ごとの最小値を定めています。

耐力壁以外の壁・床で2cm、耐力壁・柱・はりで3cm、直接土に接する部分で4cm、基礎(捨てコンクリート部分を除く)で6cmが基準です。

部位ごとの数値はRC造のかぶり厚さ(令第79条)で詳しく整理しています。

等級を上げるとかぶり・水セメント比はどうなるのか

劣化対策等級を2以上にするRC造では、建築基準法の最小かぶりに対して、次のような耐久の措置が求められます。

措置 内容
かぶり厚さの割増 令第79条の最小かぶりに対して、等級に応じて一定量を上乗せする
水セメント比の抑制 コンクリートの水セメント比を一定以下に抑え、緻密で劣化しにくいコンクリートにする
中性化・塩化物への配慮 中性化のしにくさや、コンクリート中の塩化物イオン量を一定以下に抑える

かぶりを増すか水セメント比を下げるかといった具体の組み合わせ・数値は、品確法の評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)に定められています。

なぜかぶりと水セメント比が効くのか

鉄筋は、まわりのアルカリ性のコンクリートに覆われている間はさびにくく保たれます。

かぶりが薄かったり水セメント比が高い(すき間の多い)コンクリートだと、空気中の二酸化炭素による中性化が早く進みます。

中性化が鉄筋位置まで達すると、鉄筋がさびて膨張し、コンクリートのひび割れや剥落につながります。

試験・実務で押さえるポイント

  • 建築基準法(令第79条)のかぶり厚さは最小値=壁床2cm・耐力壁柱はり3cm・土に接する部分4cm・基礎6cm。
  • 品確法の劣化対策等級を2以上にするRC造では、令第79条の最小かぶりに上乗せするか、水セメント比を下げる等の耐久措置が必要。
  • かぶり・水セメント比が効くのは、中性化→鉄筋の腐食→ひび割れ・剥落という劣化を遅らせるため。
  • 建築基準法は「最低限」、劣化対策等級は「長期の耐久のための上乗せ」という役割の違い。

RC造の耐久は、学科試験でも問われやすい分野です。学習の進め方は、スタディングの評判もあわせてご覧ください。

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一問一答

Q. 劣化対策等級を上げるRC造では、かぶり厚さや水セメント比はどうなるか。

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A. 建築基準法(令第79条)の最小かぶりに上乗せするか、水セメント比を一定以下に抑える等の耐久措置が必要になる。具体の数値は品確法の評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)による。

Q. 建築基準法のかぶり厚さと、劣化対策等級のかぶりの考え方はどう違うか。

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A. 建築基準法(令第79条)は倒壊等を防ぐための最低限のかぶりを定める。劣化対策等級は、より長く(等級2で約50〜60年、等級3で約75〜90年)持たせるための上乗せを求める。

Q. なぜかぶり厚さと水セメント比が鉄筋の耐久に効くのか。

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A. かぶりが厚く水セメント比が低い緻密なコンクリートほど、中性化が鉄筋位置まで達するのが遅くなり、鉄筋の腐食・ひび割れ・剥落を遅らせられるため。

建築基準法のかぶり厚さの数値はRC造のかぶり厚さ(令第79条)、構造部材の耐久(さび止め・防腐)は構造部材の耐久(令第37条)で扱っています。

最終判断は、登録住宅性能評価機関または所管の専門家に確認してください。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。等級ごとのかぶり厚さの割増量・水セメント比の基準は、品確法の評価方法基準(告示)により定められています。

参照

  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)
  • 評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)=劣化対策等級(構造躯体等)
  • 建築基準法施行令 第79条(鉄筋のかぶり厚さ)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。