RC造の仕様規定とは?柱・はりの主要数値と条文一覧(令第72条〜第79条の3)

ルート君

RC造の仕様規定って、何を決めてるの?

RC造の仕様規定は令第72条〜第79条の3に規定され、柱・はり・耐力壁の断面や配筋の数値が定められています。

RC造(鉄筋コンクリート造)の仕様規定は、建築基準法施行令第72条〜第79条の3に規定されています。

コンクリートの強度・鉄筋の配筋かぶり厚さ継手・定着など、部材の最低基準を直接定めた規定です。

RC造の仕様規定はどんな条文で構成されているのか

条番号 内容
令第72条 コンクリートの材料
令第73条 鉄筋の継手・定着の規定
令第74条 コンクリートの強度(調合強度・設計基準強度)
令第75条 コンクリートの養生・施工(水セメント比等)
令第76条 型枠・支柱の除去時期
令第77条 柱の仕様規定(主筋・帯筋・断面寸法)
令第77条の2 床版の構造(厚さ・引張鉄筋の間隔)
令第78条 はりの仕様規定(主筋・あばら筋・断面)
令第78条の2 耐力壁の構造(厚さ・配筋)
令第79条 鉄筋のかぶり厚さの規定
令第79条の2 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の適用範囲
令第79条の3 鉄骨鉄筋コンクリート造の鉄骨のかぶり厚さ(5cm以上)

RC造の仕様規定はどんな構成で整理されているのか

令第72条〜令第79条の3は、コンクリート・鉄筋・部材の3層構造で規定を整理しています。

コンクリートは強度・養生・施工(令第74条〜第76条)、鉄筋は継手・定着・かぶり(令第73条・第79条)、部材は柱・壁・はり・床ごとに主筋量・補強筋間隔を定めています(令第77条〜第78条の2)。

仕様規定は構造計算を行っても適用されるのか

RC造の仕様規定は、構造計算を行う場合でも原則として適用されます(令第36条第2項第一号・第三号)。

ただし、限界耐力計算(令第81条第2項第一号ロ)を採用する場合は、耐久性等関係規定のみ適用となり、一部の仕様規定は適用除外になります(令第36条第2項第二号)。

  • 耐久性等関係規定に含まれる規定:令第74条・第75条・第79条など
  • 限界耐力計算採用時に適用除外となる例:令第77条の主筋量・帯筋間隔など

柱の断面と配筋はどう規定されているのか(令第77条)

柱の最低仕様は令第77条に定められています。

項目 規定内容 根拠
主筋の最小本数 4本以上 令第77条第一号
帯筋の最大間隔 15cm以下(端部は10cm以下)かつ最も細い主筋径の15倍以下 令第77条第三号
帯筋比 0.2%以上 令第77条第四号
最小断面寸法 小径が構造耐力上主要な支点間距離の1/15以上 令第77条第五号

はりの断面と配筋はどう規定されているのか(令第78条)

はりの最低仕様は令第78条に定められています。

項目 規定内容 根拠
あばら筋の最大間隔 はりの丈(せい)の3/4以下(臥梁は30cm以下 令第78条

なぜRC造の仕様規定は構造計算を行っても適用されるのか

木造の仕様規定が「構造計算の代替」として機能するのとは異なり、RC造の仕様規定は「計算と並存する最低基準」です。

かぶり厚さ・帯筋間隔・主筋本数などは、構造計算では評価しにくい耐久性・施工品質・ひび割れ制御に関わる規定であるため、構造計算の有無にかかわらず適用されます。

ただし限界耐力計算を採用した場合は、令第36条第2項第二号により力学的な仕様規定(主筋量・帯筋間隔等)は適用除外になり、耐久性等関係規定のみが残ります。

RC造でも構造計算なしでよい場合はあるのか

法第20条第1項第四号に該当する小規模なRC造(平家建てかつ延べ面積200㎡以下の非木造)は、仕様規定(令第72条〜)を満たせば構造計算なしで確認申請が通ります。非木造の2階建ては延べ面積にかかわらず法第20条第1項第三号に該当し、ルート1の構造計算(令第81条第3項)が必要です。

ただし実務ではほとんどの場合RC造には許容応力度計算が行われます。

試験で問われやすいポイント

  • 令和元年 学科3 問52(正答):保有水平耐力計算(ルート3)採用時、令第77条第二号(帯筋と主筋の緊結要件)は適用除外となる。「計算を行えば帯筋緊結が不要」という点が「誤り」として出題された。除外される規定と除外されない規定の区別が問われる。
  • 令和元年 学科3 問52(選択肢1正):RC造のコンクリートの設計基準強度(四週圧縮強度)は1mm²につき12N以上(軽量コンクリートは9N以上)(令第74条第1項)。数値暗記が必須。
  • 柱の主筋の最低本数:4本以上(令第77条第一号)。「2本でよい」「3本でよい」とする誤答との区別。帯筋間隔:15cm以下(端部10cm以下)かつ最も細い主筋径の15倍以下(令第77条第三号)。

一問一答

Q. RC造の柱の主筋の最低本数はいくつか(令第77条第一号)。

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4本以上。この要件は保有水平耐力計算(ルート3)採用時でも適用除外にならない(令和元年 学科3 問52)。

Q. RC造の帯筋の最大間隔はいくつか(令第77条第三号)。

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15cm以下(端部は10cm以下)。かつ最も細い主筋径の15倍以下。これらを同時に満たす必要がある。ただし保有水平耐力計算採用時は令第77条第二号(帯筋緊結要件)が適用除外になる(令和元年 学科3 問52)。

Q. 保有水平耐力計算(ルート3)採用時に令第79条(かぶり厚さ)は適用除外になるか。

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除外されない。令第79条は耐久性等関係規定(令第36条第1項)に含まれるため、ルート3採用時でも適用される(令和3年 学科3 問51・令第36条第2項)。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。法改正により内容が変わる場合があります。

参照

  • 建築基準法施行令 第72条〜第79条の3(RC造の仕様規定)
  • 建築基準法施行令 第36条(仕様規定の適用範囲)
  • 建築基準法施行令 第81条(構造計算の種類)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。