床倍率とは?存在床倍率・必要床倍率と水平構面の検定(品確法・耐震等級2以上)

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ルート君

「壁は足りてるけど床が弱い」って言われた。床の強さって、どう測るの?

床倍率は、壁倍率が壁の強さを表すのと同じように、床(水平構面)の強さを表す指標です。

品確法の性能表示で耐震等級を2以上とする場合に、存在床倍率が必要床倍率以上かどうかをチェックします。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)

住宅性能表示制度では、構造の安定に関する評価として、耐力壁の量(壁量)だけでなく、床(水平構面)の強さを床倍率で評価する。耐震等級・耐風等級を2以上とする場合、各階の存在床倍率が必要床倍率以上であることを確かめる。

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床倍率とは何か(壁倍率との対比)

耐力壁は壁倍率で強さを表し、壁の長さ×壁倍率で壁量を求めます。

床倍率は、その床版です。

床(水平構面)が地震や風の水平力をどれだけ伝えられるかを、床倍率という値で表します。

ただし床は、壁のように「長さ×倍率」ではなく、床倍率そのもので判定します。

存在床倍率と必要床倍率はどう違うのか

存在床倍率は、実際の床組の仕様や火打ち材の入れ方で決まる、その床が持っている強さです。

必要床倍率は、その床が受け持つべき水平力から求まる、必要な強さです。

判定は、存在床倍率 ≧ 必要床倍率であればよい、という形になります。

用語 意味
存在床倍率 実際の床組・火打ち材の仕様から決まる床の強さ(品確法の表で仕様ごとに定める)
必要床倍率 その床が受け持つべき水平力から求まる、必要な強さ

床組の仕様ごとの存在床倍率の値は、品確法の評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)の表に定められています。

2つの床倍率の関係を整理すると、次のとおりです。

床倍率は、存在床倍率が必要床倍率以上かで判定する 存在床倍率 ≧ 必要床倍率 存在床倍率 実際の床組・火打ち材の仕様から 決まる、その床が持っている強さ 仕様ごとの値は品確法の評価方法基準の表による 必要床倍率 その床が受け持つべき水平力から 求まる、必要な強さ 係数α × 耐力壁線間距離 × 必要壁量 ÷ 2 耐力壁は「長さ × 壁倍率」で壁量を求めるが、床(水平構面)は床倍率そのもので判定する 床倍率は品確法の性能表示に独自の項目 耐震等級2以上とする場合に確認が必要(等級1では求められない)
図:存在床倍率と必要床倍率の関係と、壁倍率との違い。

必要床倍率はどう求めるのか

耐震の必要床倍率は、おおむね次の形で求めます。

必要床倍率(耐震)の考え方

必要床倍率 = 係数α × 耐力壁線間距離 × その階・方向の必要壁量 ÷ 2

耐力壁線の間隔が広いほど、また必要壁量が大きいほど、床に求められる強さも大きくなります。

係数αや具体の数値は、品確法の評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)によります。

いつ床倍率のチェックが要るのか(耐震等級2以上)

床倍率は、品確法の性能表示に独自のチェック項目です。

耐震等級を2以上とする場合に、この存在床倍率と必要床倍率の確認が必要になります。

耐震等級1(建築基準法と同等)にとどめる場合は、床倍率のチェックは求められません。

建築基準法の水平構面(令第46条第3項)とどう違うのか

建築基準法は、床組・小屋組の隅角に火打ち材を入れる等の仕様を求めています(令第46条第3項)。

ただし、床の強さを床倍率という数値で検定する手続は、建築基準法にはなく、品確法の側にあります

つまり、火打ちを入れる仕様は建築基準法、存在床倍率≧必要床倍率の数値チェックは品確法、という役割分担になっています。

試験・実務で押さえるポイント

  • 床倍率=床(水平構面)の強さを表す指標で、壁倍率の床版。判定は存在床倍率 ≧ 必要床倍率
  • 存在床倍率=床組・火打ち材の仕様で決まる(品確法の表)。必要床倍率=係数α × 耐力壁線間距離 × 必要壁量 ÷ 2の形で求める。
  • 床倍率のチェックは品確法の性能表示に独自で、耐震等級2以上で必要、等級1(基準法同等)では不要。
  • 建築基準法(令第46条第3項)は火打ち等の仕様を求めるだけで、床倍率の数値検定は品確法にある。

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一問一答

Q. 床倍率とは何を表す指標か。

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A. 壁倍率が壁の強さを表すのと同じように、床(水平構面)の強さを表す指標。判定は存在床倍率が必要床倍率以上であること。

Q. 床倍率のチェックが必要になるのはどんな場合か。

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A. 品確法の性能表示で耐震等級を2以上とする場合。耐震等級1(建築基準法と同等)では床倍率のチェックは求められない。

Q. 建築基準法の水平構面の規定と、品確法の床倍率はどう役割が違うか。

答えを見る

A. 建築基準法(令第46条第3項)は火打ち材等を入れる仕様を求めるだけで、床の強さを床倍率という数値で検定する手続は品確法(評価方法基準)にある。

耐力壁の量は木造の必要壁量、床組の仕様は木造の床組・小屋組で扱っています。

最終判断は、登録住宅性能評価機関または所管の専門家に確認してください。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。存在床倍率の表の数値や係数は、品確法の評価方法基準(告示)により定められています。

参照

  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)
  • 評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)=構造の安定・床倍率・存在床倍率・必要床倍率
  • 建築基準法施行令 第46条第3項(床組・小屋組の火打ち材等)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。