特定木造建築物とは?構造関係図書を省略できる確認申請の合理化(規則第1条の3・R7.4.1改正)

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ルート君

R7改正で木造2階建ても確認で構造図書がいるようになったよね。負担が増えっぱなし?

R7.4.1改正で四号特例(新3号特例)が縮小され、これまで審査省略だった木造2階建住宅などが新2号建築物となって、確認申請で構造関係図書の提出が必要になりました。その負担をやわらげる仕組みが、あわせて新設された特定木造建築物の確認申請の合理化です。

この記事では、特定木造建築物の定義(建築基準法施行規則第1条の3第1項第1号イ(2))と、仕様表を添付すれば構造関係図書を省略できる合理化の中身を整理します。

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建築関係法令集 法令編

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特定木造建築物とは何か(規則第1条の3の定義)

特定木造建築物は、木造の建築物のうち、構造計算によって安全性を確かめたものを除いたもの、すなわち仕様規定ルートで構造耐力の安全性を確認する木造建築物を指します(規則第1条の3第1項第1号イ(2))。

木造でも、構造計算が必要となる規模のものは特定木造建築物にあたりません。あくまで仕様規定(令第40条〜第50条など)で安全性を確認するタイプの木造が対象です。想定されているのは、いわゆる木造2階建住宅などの規模で、高さ16m以下・階数2以下・延べ面積300㎡以下といった範囲が目安になります(具体的な規模区分は令第36条の2・法第20条によります)。

なぜ確認申請の合理化が新設されたのか(新3号特例の縮小)

R7.4.1改正では、建築基準法の改正により審査省略の特例が見直されました。従来の四号特例が新3号特例に再編され、その対象規模が縮小されています。

とくに階数の要件が厳しくなったことで、改正前は特例で構造関係図書の提出が不要だった木造2階建住宅などが新2号建築物となり、確認申請で構造関係図書を提出しなければならなくなりました。新2号・新3号で必要な構造関係図書とあわせて理解すると整理しやすくなります。

これらの建築物は数が多いため、申請図書がそのまま増えると設計・審査の負担が大きくなります。そこで、仕様規定ルートの木造(=特定木造建築物)については、仕様表の添付によって図書を簡素化できる合理化が同時に設けられました。

どの構造関係図書が省略できるのか(仕様表の添付)

特定木造建築物では、構造耐力上主要な部材の寸法・構造方法・材料の種別などを記載した仕様表を添付することで、次の構造関係図書の提出を省略できます。

仕様表の添付で省略できる図書
基礎伏図
各階床伏図
小屋伏図
軸組図(2面以上)

つまり、部材の寸法や仕様を一覧表の形で示すことにより、伏図・軸組図といった図面の作成・提出を省ける、という合理化です。何を省けるか・仕様表にどこまで記載するかは規則・様式で定められているため、実際の申請では所管行政庁・確認検査機関の運用を確認してください。

木造のどこに位置づく建築物で、何が省けるのかを整理すると次のとおりです。

特定木造建築物とは(規則第1条の3第1項第1号イ(2)) 木造の建築物 構造計算で安全性を確かめるもの 特定木造建築物にあたらない 仕様規定ルートで安全性を確かめるもの =特定木造建築物 仕様表を添付すると 提出を省略できる図書 基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図 軸組図(2面以上) ※ 省略できる範囲・仕様表の記載事項は規則と様式による(所管行政庁・確認検査機関に確認)
図:特定木造建築物の位置づけと、仕様表の添付で省略できる図書。

特定木造建築物は実務・試験でどう問われるのか

ポイントは、「確認申請の区分(新2号か新3号か)」と「構造の確認方法(仕様規定ルートか構造計算か)」は別の話だということです。木造2階建住宅は新2号建築物として構造関係図書の提出が必要ですが、その構造は仕様規定ルートで確認する特定木造建築物であることが多く、この場合に仕様表による合理化が使えます。

構造関係図書そのものについては構造図として何が必要かもあわせて確認しておくと、省略できる図書・できない図書の区別がつきやすくなります。

試験・実務で押さえるポイント

  • 特定木造建築物=木造で、構造計算によらず仕様規定ルートで安全性を確認する建築物(規則第1条の3第1項第1号イ(2))。
  • R7.4.1改正で新3号特例が縮小し、木造2階建住宅などが新2号建築物となって確認申請で構造関係図書が必要に。その負担軽減として合理化が新設された。
  • 仕様表を添付すると、基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図(2面以上)の提出を省略できる。
  • 「確認の区分(新2号/新3号)」と「構造の確認方法(仕様規定/構造計算)」は別の軸。取り違えない。

R7改正や確認申請の実務は、建築士試験でもよく問われる分野です。効率よく学ぶ方法は、スタディングの評判で整理しています。

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一問一答

Q. 特定木造建築物とは何か。

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A. 木造の建築物のうち、構造計算によって安全性を確かめたものを除いたもの=仕様規定ルートで構造耐力を確認する木造建築物(規則第1条の3第1項第1号イ(2))。

Q. 特定木造建築物の確認申請の合理化とは?

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A. R7.4.1改正で新設された制度で、仕様表を添付すれば基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図(2面以上)の提出を省略できるというもの。新3号特例の縮小で木造2階建等が新2号となり構造図書が必要になったことへの負担軽減策。

Q. なぜこの合理化が設けられたのか。

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A. 法第6条改正で新3号特例(旧四号特例)の対象規模が縮小し、木造2階建住宅などが新2号建築物となって確認申請で構造関係図書の提出が必要になったため、その申請手続を簡素化する目的で創設された。

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特定木造建築物の対象規模・省略できる図書・仕様表の様式は、建築基準法施行規則や告示、所管行政庁の運用によって定められ、改正されることがあります。具体的な申請の可否・記載事項は、必ず所管行政庁または確認検査機関にご確認ください。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。

参照

  • 建築基準法施行規則 第1条の3第1項第1号イ(2)(特定木造建築物・確認申請図書)
  • 建築基準法 第6条・第6条の4(建築確認・審査省略の特例)
  • 建築基準法の一部を改正する法律(令和7年4月1日施行)
  • 建築基準法施行令 第36条の2・第40条〜第50条(木造の規模区分・仕様規定)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。