建築確認で構造図が必要な建物・不要な建物は?構造計算書・伏図の要否と2025年改正(法第6条・規則第1条の3)

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ルート君

確認申請のとき、構造図ってどの建物で必要になるの?

建築確認で構造関係の図書が必要かどうかは、建築物の規模区分(法第6条第1項)と構造計算の要否(法第20条)で決まります。

確認申請に添付する図書は規則第1条の3に定められており、規模区分が大きいほど構造図・構造計算書の提出が求められます。2025年4月(R7.4.1)の改正で、木造2階建て等の図書提出の範囲が広がりました。

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構造図と構造計算書は何が違うのか

確認申請で求められる「構造関係図書」は、大きく構造図と構造計算書の2つに分かれます。

区分主な図書示す内容
構造図基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図・部材リスト・構造詳細図部材の配置・寸法・接合の仕様
構造計算書応力計算・断面検定・保有水平耐力の計算書構造耐力を満たすことの計算過程

構造図はどの建物でも構造設計の根拠になりますが、構造計算書は構造計算が義務づけられた規模でのみ必要になります。

構造関係の図書が必要になる建物はどれか(法第6条・規則第1条の3)

2025年4月改正後の規模区分ごとに、確認申請で必要となる構造関係図書を整理すると次のとおりです。

区分代表例構造図構造計算書
新1号(大規模・特殊建築物)高さ60m超・大規模建築物必要必要
新2号木造2階建て・延べ200㎡超など必要規模により必要
新3号平屋かつ延べ200㎡以下提出省略(審査省略)不要

新3号は四号特例に相当する審査省略が続くため構造図の提出が省略され、新2号は構造図の添付・審査が必要です。

構造図と構造計算書は、それぞれ別の物差しで要否が決まります。

構造図の要否と構造計算書の要否は、別々に判定する 判定① 構造図 規模区分(法第6条・規則第1条の3) 新1号・新2号 構造図の添付・審査が必要 新3号(平屋かつ延べ200㎡以下) 提出省略(審査省略) 判定② 構造計算書 法第20条で構造計算が必要な規模か その規模に該当する 構造計算書が必要 該当しない 壁量計算書など仕様規定の資料 新2号でも構造計算を要しない木造は、仕様表の添付で伏図・軸組図を省略できる 省略できるのは添付であって、仕様規定に適合させる義務は残る
図:構造図(規模区分)と構造計算書(構造計算の要否)の2つの判定。

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構造計算書が必要になるのはどんな規模か(法第20条)

構造計算書は、法第20条で構造計算が義務づけられる規模の建築物で必要になります。

  • 木造:階数3以上、または延べ面積300㎡超、または高さ16m超。
  • 木造以外:階数2以上、または延べ面積200㎡超。

これらの規模に達しない建築物は、構造計算書ではなく壁量計算書などの仕様規定の確認資料で足ります。

2025年改正で構造図の扱いはどう変わったのか(R7.4.1)

改正前は木造2階建て・延べ面積500㎡以下の住宅が四号建築物として構造図の審査を省略できました。

2025年4月の改正で、木造2階建ては延べ面積を問わず新2号建築物に格上げされ、確認申請で構造図の添付・審査が必要になりました。あわせて構造計算が必要な木造の規模が延べ300㎡超へ引き下げられています。

審査省略が続くのは新3号(平屋かつ延べ200㎡以下)に限られます。

構造計算が不要な木造でも構造図はいるのか(仕様表による合理化)

新2号でも構造計算を要しない木造は、仕様表の添付によって一部の構造図を省略できる合理化が設けられています。

対象(構造計算を要しない木造)仕様表で省略できる図書
階数2以下かつ延べ面積300㎡以下基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図
平屋かつ延べ面積200㎡超300㎡以下基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図

省略できるのは伏図・軸組図の添付であって、仕様規定(壁量・柱の小径・接合部)に適合させる義務そのものは残ります。

試験で問われやすいポイント

  • 木造2階建ては2025年4月改正で新2号建築物となり、延べ面積にかかわらず確認申請で構造図の添付・審査が必要。「木造2階建て120㎡は構造図の提出が不要」とする選択肢は改正後は誤り。
  • 構造計算書が必要になるのは法第20条で構造計算が義務づけられた規模(木造は階数3以上・延べ300㎡超・高さ16m超のいずれか)。構造図の要否(規模区分)と構造計算書の要否(構造計算の要否)は別の判定であることに注意。
  • 仕様表による伏図省略は「構造計算を要しない木造」が対象で、仕様規定への適合義務は省略されない(規則第1条の3の合理化)。

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一問一答

Q. 2025年4月改正後、木造2階建て・延べ面積120㎡の住宅は確認申請で構造図の添付が必要か。

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必要。木造2階建ては新2号建築物となり、延べ面積を問わず構造図の添付・審査の対象になる。審査省略が続くのは平屋かつ200㎡以下の新3号に限られる。

Q. 構造図が必要でも構造計算書は不要、という建物はあるか。

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ある。木造2階建てで延べ300㎡以下の住宅は、新2号として構造図は必要だが、法第20条の構造計算は不要で壁量計算等の仕様規定で確認する。

Q. 仕様表を添付すると省略できる構造図はどれか。

答えを見る

構造計算を要しない木造(階数2以下かつ300㎡以下など)で、基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・軸組図の添付を省略できる。仕様規定への適合義務は残る。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。法改正により内容が変わる場合があります。

参照

  • 建築基準法 第6条第1項(確認を要する建築物の区分)
  • 建築基準法 第6条の4(建築物の建築に関する確認の特例)
  • 建築基準法施行規則 第1条の3(確認申請書及び添付図書)
  • 建築基準法 第20条(構造耐力)・施行令 第36条の2(構造計算を要する木造の規模)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。