主要構造部と構造耐力上主要な部分の違いは?防火と構造耐力の2つの概念(法第2条第5号・令第1条第3号)

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

ルート君

「主要構造部」と「構造耐力上主要な部分」って、何が違うの?

主要構造部と構造耐力上主要な部分は、名前が似ていますが別の概念です。

主要構造部(法第2条第5号)は、防火・避難のための分類です。

構造耐力上主要な部分(令第1条第3号)は、力を支える部分の分類です。

とくに基礎・土台・筋かいの扱いが違うため、混同しやすい点です。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

建築関係法令集 法令編

建築関係法令集 法令編

構造の条文を実際に引くなら、法令集が手元に一冊あると確実です。

(設計者の方へ)実務判断の経験を活かした転職の相場は設計者の転職エージェント比較でも整理しています。

主要構造部とは何か(法第2条第5号)

主要構造部は、防火・避難の観点から定められた部分です。

  • 含まれる:壁・柱・床・はり・屋根・階段
  • 除かれる:構造上重要でない間仕切壁・間柱・付け柱・揚げ床・最下階の床・小ばり・ひさし・局部的な小階段・屋外階段など

火災時の安全に関わる部分という性格なので、基礎・土台・筋かいは含まれません。

構造耐力上主要な部分とは何か(令第1条第3号)

構造耐力上主要な部分は、建物に働く力を支える部分です。

  • 含まれる:基礎・基礎ぐい・壁・柱・小屋組・土台・斜材(筋かい・方づえ・火打材等)・床版・屋根版・横架材(はり・けた等)
  • 支える力:自重・積載荷重・積雪・風圧・土圧・水圧・地震その他の震動・衝撃

力を支える部分なので、基礎・土台・筋かいが含まれます

2つはどこが違うのか

同じ「壁・柱・床・はり・屋根」でも、目的と範囲が異なります。

観点 主要構造部(法第2条第5号) 構造耐力上主要な部分(令第1条第3号)
目的 防火・避難 構造耐力(力を支える)
基礎・基礎ぐい 含まない 含む
土台・斜材(筋かい) 含まない 含む
最下階の床・屋外階段 除外される 床版等は含む
主に使う場面 大規模の修繕・模様替、防火の規定 構造計算、軽微な変更の判定

「基礎・土台・筋かいが入るのは構造耐力上主要な部分」と覚えると整理できます。

どの場面でどちらを使うのか

2つは、使う条文の場面で区別します。

  • 大規模の修繕・模様替(法第2条第14号・第15号)や防火の規定 → 主要構造部で判定
  • 構造計算や、軽微な変更(規則第3条の2)の判定 → 構造耐力上主要な部分で判定

なお2025年の改正では、防火関係に「特定主要構造部」という区分も導入されています。

試験で問われやすいポイント

  • 主要構造部(法第2条第5号)=防火・避難の概念。壁・柱・床・はり・屋根・階段で、基礎・土台・筋かいは含まない。最下階の床・屋外階段等は除外。
  • 構造耐力上主要な部分(令第1条第3号)=構造耐力の概念。基礎・基礎ぐい・土台・斜材(筋かい)・横架材等を含む。
  • 大規模の修繕・模様替は主要構造部で、構造計算や軽微な変更は構造耐力上主要な部分で判定する。

建築確認や構造規定は、建築士試験でもよく問われる分野です。効率よく学ぶ方法は、建築士は独学で合格できるかで整理しています。

実務判断の経験は転職市場でも強みになります。建築士・設計者の転職エージェント比較で選択肢を確かめてみてください。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

一問一答

Q. 主要構造部と構造耐力上主要な部分の違いは何か。

答えを見る

A. 主要構造部(法第2条第5号)は防火・避難のための分類、構造耐力上主要な部分(令第1条第3号)は力を支える部分の分類。前者は基礎・土台・筋かいを含まず、後者は含む。

Q. 基礎は主要構造部に含まれるか。

答えを見る

A. 含まれない。基礎・基礎ぐいは構造耐力上主要な部分(令第1条第3号)には含まれるが、主要構造部(法第2条第5号)には含まれない。主要構造部は最下階の床も除外している。

Q. 大規模の修繕・模様替はどちらの部分で判定するか。

答えを見る

A. 主要構造部(法第2条第5号)で判定する。主要構造部の一種以上を過半にわたり修繕・模様替するものが、大規模の修繕・模様替(法第2条第14号・第15号)にあたる。

この記事のカテゴリの記事一覧は総則・第20条にまとめています。

建築構造ポケットブック

建築構造ポケットブック

高さ・面積・荷重・断面などの構造の数値を1冊で引ける定番のリファレンスです。

最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。部材が主要構造部・構造耐力上主要な部分に当たるかの個別の判断は、所管行政庁にご確認ください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。

参照

  • 建築基準法 第2条第5号(主要構造部)
  • 建築基準法施行令 第1条第3号(構造耐力上主要な部分)
  • 建築基準法 第2条第14号・第15号(大規模の修繕・模様替)/施行規則 第3条の2(軽微な変更)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。