屋根を瓦から金属屋根に葺き替えると確認申請・構造はどうなる?|大規模の修繕と屋根の軽量化(法第2条第14号・第6条・令第46条)
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ルート君
瓦から金属屋根に葺き替えると、確認申請が要るの?
屋根ふき材だけの葺き替えは、大規模の修繕・模様替に当たらず確認申請が不要とされることが多いです。
ただし、野地板など屋根の構造部分を過半にわたって入れ替える場合は、大規模の修繕または大規模の模様替として確認申請が必要になることがあります(法第2条第14号・第15号)。
屋根は主要構造部の一つで、瓦から金属屋根への変更は屋根を軽くする工事です。
この軽量化は地震に対しては有利に働きます。
どこまでの工事を行うかによって手続きが変わるため、工事の範囲ごとに順にみていきます。
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屋根の葺き替えは「大規模の修繕・模様替」に当たるのか(法第2条第14号・第15号)
大規模の修繕・大規模の模様替は、主要構造部の一種以上について行う過半の修繕・模様替をいいます(法第2条第14号・第15号)。
屋根は主要構造部の一つです(法第2条第5号)。
ここで判断が分かれるのが、「屋根ふき材」の工事と「屋根の構造部分」の工事の違いです。
| 工事の範囲 | 大規模の修繕・模様替の扱い |
|---|---|
| 屋根ふき材(瓦・金属板等)だけを葺き替える | 屋根の仕上げ材の工事とされ、大規模の修繕・模様替に当たらないとされることが多い |
| 野地板・下地を過半にわたって入れ替える | 屋根の構造部分の過半の工事として大規模の修繕・模様替に当たる場合がある |
| たるき・小屋組など屋根の骨組を過半で造り替える | 大規模の修繕・模様替に当たる |
瓦から金属屋根への変更は、既存と異なる材料に変える工事のため、屋根の構造部分に過半で及ぶ場合は「大規模の模様替」の側面を持ちます。
ただし、どこまでを「屋根ふき材」とみて確認申請が不要と扱うかは、所管行政庁によって判断が分かれます。
工事の範囲が主要構造部の過半に及ぶかどうかで結論が変わるため、事前に所管行政庁または確認検査機関に確認しておきたい部分です。
屋根の葺き替えで確認申請が必要になるのはどんな場合か(法第6条・2025年改正)
屋根の工事が大規模の修繕・模様替に当たるとして確認申請が必要になるのは、法第6条第1項の一号・二号の建築物の場合です(一号〜三号の区分は大規模の修繕・大規模の模様替でまとめています)。
都市計画区域等内の平屋かつ200㎡以下(三号)は、大規模の修繕・模様替の確認は不要です。
屋根の葺き替えで押さえておきたいのは2025年(令和7年)4月の改正です。
四号特例の縮小で木造2階建てや延べ面積200㎡超の木造平屋が新二号建築物になり、これまで確認が不要だった木造住宅でも、屋根の構造部分を過半で入れ替えるような大規模の修繕・模様替では、確認申請と構造関係図書が求められる場面が広がっています。
瓦から金属屋根への軽量化は構造にどう効くのか(令第46条第4項)
瓦から金属屋根への葺き替えは、屋根を軽くする工事です。
屋根が軽いほど地震時に建物に生じる力(地震力)は小さくなります。
木造では、必要壁量を求める令第46条第4項の表一で、屋根を金属板・石板・木板などの軽い材料でふいたものは、瓦などその他の材料でふいたものより小さい数値(必要壁量)とされています。
つまり、瓦から金属屋根への軽量化は、必要壁量が小さくなる方向で、地震に対しては有利に働きます。
逆に、軽い屋根から重い屋根に変える場合は必要壁量が増える方向になるため、既存の壁量で足りるかを確かめておきたいところです。
既存不適格の建物でも構造規定は遡及するのか
大規模の修繕・模様替を行っても、構造規定(法第20条)は原則として遡及しません。
既存不適格のまま工事ができます(法第3条第2項)。
確認申請が必要になる場合でも、既存部分の構造規定については法第86条の7・令第137条の12の範囲で緩和が用意されています。
瓦から金属屋根への軽量化は建物を安全側に変える工事のため、構造上の支障にはなりにくいと考えられますが、最終的な取扱いは所管行政庁の判断によります。
試験・実務で問われやすいポイント
- 大規模の修繕・模様替:主要構造部(屋根を含む)の一種以上について行う過半の修繕・模様替(法第2条第14号・第15号)。屋根ふき材だけの葺き替えは当たらないとされることが多く、野地板等の屋根の構造部分を過半で入れ替えると当たり得る。
- 確認の要否:大規模の修繕・模様替の確認が必要なのは法第6条第1項一号・二号の建築物。三号(都市計画区域等内の平屋200㎡以下)は不要。2025年改正で木造2階建て等が新二号になり対象が広がった。
- 屋根の重さと壁量:令第46条第4項の表一で、軽い屋根(金属板等)は重い屋根(瓦等)より必要壁量が小さい。瓦から金属への軽量化は耐震上有利。
- 遡及:大規模の修繕・模様替でも構造規定は原則遡及せず、既存不適格のまま(法第3条第2項)。
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一問一答
Q. 屋根ふき材だけを瓦から金属屋根に葺き替える場合、確認申請は必要か。
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屋根ふき材だけの葺き替えは屋根の仕上げ材の工事とされ、大規模の修繕・模様替に当たらず確認申請が不要とされることが多い。ただし野地板など屋根の構造部分を過半で入れ替える場合は大規模の修繕・模様替に当たり得るため、所管行政庁または確認検査機関に確認する必要がある。
Q. 大規模の修繕・模様替の確認申請が必要なのはどの建築物か。
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法第6条第1項一号(特殊建築物200㎡超)・二号(階数2以上又は延べ面積200㎡超)の建築物。三号(都市計画区域等内の平屋かつ200㎡以下)は不要。2025年改正で四号特例が縮小され、木造2階建て等が新二号になり対象が広がった。
Q. 瓦から金属屋根への軽量化は木造の必要壁量にどう影響するか。
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令第46条第4項の表一で、軽い屋根(金属板等)は重い屋根(瓦等)より必要壁量が小さい。瓦から金属屋根への軽量化は地震力が小さくなる方向で、必要壁量も小さくなり、耐震上は有利に働く。
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参照
- 建築基準法 第2条第5号(主要構造部)・第14号(大規模の修繕)・第15号(大規模の模様替)
- 建築基準法 第6条第1項(建築確認を要する建築物)
- 建築基準法施行令 第46条第4項(木造の必要壁量・屋根の重さ)
- 建築基準法 第3条第2項(既存不適格建築物)・第86条の7・令第137条の12(既存不適格の制限緩和)