荷重及び外力の種類とは?令第83条の5つと「その他の外力」(固定・積載・積雪・風圧・地震)

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ルート君

建物にかかる力っていろいろあるけど、法律ではどれを考えることになってるの?

建築物に作用する荷重及び外力として、建築基準法施行令第83条は固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風圧力・地震力の5つを採用しなければならないと定めています。

さらに第2項で、これらのほか、実況に応じて土圧・水圧・震動・衝撃による外力を採用するとしています。

建築基準法施行令 第83条(荷重及び外力の種類)

「建築物に作用する荷重及び外力としては、次の各号に掲げるものを採用しなければならない。一 固定荷重 二 積載荷重 三 積雪荷重 四 風圧力 五 地震力」

「2 前項に掲げるもののほか、建築物の実況に応じて、土圧、水圧、震動及び衝撃による外力を採用しなければならない。」

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令第83条が定める5つの荷重・外力

第1項各号の5つが、すべての建築物で採用しなければならない基本の荷重・外力です。

荷重・外力 定める条
固定荷重 令第84条
積載荷重 令第85条
積雪荷重 令第86条
風圧力 令第87条
地震力 令第88条

号の順番は、そのまま令第84条から第88条までの条文の並びに対応しています。

固定荷重と積載荷重が鉛直方向、風圧力と地震力が主に水平方向の力です。

常時かかる荷重と、ときどきかかる荷重

5つの荷重・外力は、いつかかるかで性格が分かれます。

性格 荷重・外力
常時かかる(長期) 固定荷重・積載荷重(多雪区域では積雪荷重も長期に算入)
ときどきかかる(短期) 積雪荷重・風圧力・地震力

この長期・短期の分け方が、荷重の組み合わせ(令第82条)につながります。

積雪荷重は、一般区域では短期、多雪区域では長期にも算入するという扱いの違いがあります。

第2項の「その他の外力」とは

第1項の5つのほかに、第2項は建築物の実況に応じて採用する外力を定めています。

第2項の外力 かかる場面の例
土圧・水圧 地下外壁・擁壁・地下水位の高い敷地
震動・衝撃 機械の振動、衝撃的な力を受ける部分

これらは、すべての建築物に一律にかかるのではなく、その建築物の状況(実況)に応じて採用します。

第1項の5つと第2項の外力をまとめると、次の全体像になります。

令第83条が定める荷重・外力の全体像 建築基準法施行令 第83条 第1項=すべての建築物で採用する5つ 固定荷重 令第84条 常時(長期) 積載荷重 令第85条 常時(長期) 積雪荷重 令第86条 短期 ※ 風圧力 令第87条 短期 地震力 令第88条 短期 ※ 積雪荷重は多雪区域では長期にも算入 / 固定・積載=鉛直、風圧・地震=主に水平 第2項=建築物の実況に応じて採用する外力 土圧・水圧(地下外壁・擁壁・地下水位の高い敷地)/震動・衝撃(機械の振動など) 津波の荷重は令第83条に含まれない 津波防災地域づくり法と、その告示・技術的助言の枠組みで扱う
図:令第83条の5つの荷重・外力と、実況に応じて採用する外力。

土圧・水圧は、地下部分や擁壁のように、土や水に接する部分で欠かせない外力です。

荷重・外力は、学科試験でも問われやすい分野です。学習の進め方は、スタディングの評判もあわせてご覧ください。

津波などはどこで扱うのか

令第83条が挙げるのは、建築基準法の中の荷重・外力です。

これに含まれない津波の荷重は、建築基準法本体ではなく、津波防災地域づくり法とその告示・技術的助言の枠組みで扱われます。

どの外力がどの法令で定められているかは、委任の階層とあわせて押さえると位置づけを取り違えません。

建築基準法の荷重・外力は令第83条の5つ+実況に応じた外力、と整理しておくのが基本です。

試験・実務で押さえるポイント

  • 令第83条第1項の荷重・外力=固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風圧力・地震力の5つ(令第84条〜第88条)。
  • 第2項=これらのほか、実況に応じて土圧・水圧・震動・衝撃による外力を採用する。
  • 常時かかる固定・積載は長期、積雪・風圧・地震は短期。積雪は多雪区域で長期にも算入。
  • 土圧・水圧は実況に応じて採用する外力で、地下部分や擁壁で欠かせない。
  • 津波の荷重は令第83条には含まれず、津波防災地域づくり法の枠組みで扱う。

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一問一答

Q. 令第83条第1項が採用しなければならないとする荷重・外力は何か。

答えを見る

A. 固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風圧力・地震力の5つ(第一号〜第五号)。それぞれ令第84条〜第88条に定められている。

Q. 土圧・水圧は令第83条のどこで扱うか。

答えを見る

A. 第2項。第1項の5つのほか、建築物の実況に応じて土圧・水圧・震動・衝撃による外力を採用しなければならない、とされている。

Q. 積雪荷重は長期か短期か。

答えを見る

A. 一般区域では短期、多雪区域では長期にも算入する。荷重の組み合わせ(令第82条)で扱いが分かれる。

Q. 津波の荷重は令第83条に含まれるか。

答えを見る

A. 含まれない。令第83条は建築基準法の荷重・外力で、津波の荷重は津波防災地域づくり法とその告示・技術的助言の枠組みで扱われる。

各荷重の詳細は固定・積載荷重積雪荷重風圧力地震力で扱っています。荷重・外力の記事一覧もどうぞ。

最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。各荷重・外力の算定方法は令第84条〜第88条及び関係告示によります。

参照

  • 建築基準法施行令 第83条(荷重及び外力の種類)第1項・第2項
  • 建築基準法施行令 第84条(固定荷重)・第85条(積載荷重)・第86条(積雪荷重)・第87条(風圧力)・第88条(地震力)・第82条(荷重の組み合わせ)
  • 津波防災地域づくりに関する法律(津波の荷重の枠組み)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。