土圧・水圧とは?構造計算における位置づけと算定の考え方(法第20条・令第82条)
ルート君
土圧・水圧って、構造計算にどう使うの?
土圧・水圧は、地盤や地下水が建物に与える横方向の力で、令第82条の許容応力度計算に考慮します。
土圧と水圧は、法第20条第1項に「自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃」として列挙された外力の一つです。
地下部分を有する建築物では、土圧・水圧が地下外壁や基礎底版の設計を支配する荷重になります。
土圧・水圧は法第20条でどんな外力として位置づけられているのか
建築基準法 第20条第1項(構造耐力)
建築物は、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造のものとして(中略)基準に適合するものでなければならない。
許容応力度計算では土圧・水圧をどう組み合わせるのか
建築基準法施行令 第82条第1号(許容応力度計算の対象荷重)
固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風圧力、土圧及び水圧並びに地震力について、それぞれ令第84条から令第88条に定める荷重及び外力を用いて許容応力度計算を行わなければならない。
- 令第82条第1号は、固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風圧力・土圧・水圧・地震力について許容応力度計算を行うことを定めています。
- 土圧・水圧は常時作用する荷重として扱い、固定荷重と積載荷重に加算して検討します。
土圧はどうやって算定するのか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主動土圧 | 地盤が壁に向かって滑動する状態の土圧(通常設計に用いる)。静止土圧より小さい値になる。 |
| 静止土圧 | 変位がない状態の土圧(剛性の高い擁壁等に用いる)。主動土圧より大きい値になる。 |
| 土圧係数 | 土の内部摩擦角・地下水位等により算定する(建築基準法令には具体的算定式なし) |
地下水がある場合、水圧はどう考慮するのか
- 地下水位が高い場合は、浮力(揚圧力)も考慮した検討が必要です。
- 水圧の算定は実際の地下水位・排水設計条件によるため、地盤調査結果に基づいて設定します。
試験で問われやすいポイント
- 法第20条第1項の外力列挙:「自重・積載荷重・積雪荷重・風圧・土圧・水圧・地震・衝撃」のうち土圧・水圧が含まれる。「土圧は令第82条のみで、法第20条には列挙されていない」とする誤答に注意。法第20条第1項の条文暗記が前提。
- 通常設計では主動土圧を使用し、静止土圧は変位がない剛性の高い構造物に適用する。主動土圧 < 静止土圧(数値は静止土圧のほうが大きい)。
- 地下水位が高い場合は浮力(揚圧力)を検討する必要がある。浮力は水圧と同じ扱い(常時荷重)で、基礎底版の引き抜き検討や地下躯体の浮き上がり検討に影響する。
一問一答
Q. 土圧・水圧は建築基準法第20条第1項に列挙された外力に含まれるか。
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含まれる。法第20条第1項は「自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃」と列挙しており、土圧・水圧は明示的に含まれている。
Q. 通常の地下外壁設計で用いる土圧は主動土圧か静止土圧か。
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主動土圧。静止土圧は変位が生じない剛性の高い擁壁等に用いる。主動土圧 < 静止土圧 の大小関係で、通常設計では主動土圧(小さいほう)を使う。
Q. 地下水位が基礎底版より高い場合、設計上考慮しなければならない水圧の作用は何か。
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浮力(揚圧力)。地下水位以深の基礎底版に上向きの水圧が作用する。常時荷重として固定荷重・積載荷重と合わせて検討し、建物全体が浮き上がらないよう確認が必要。
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参照
- 建築基準法 第20条第1項(荷重の種類)
- 建築基準法施行令 第82条第1号(許容応力度計算)