長期優良住宅の木造はR7.4.1で耐震の基準がどう変わった?等級3の別枠廃止と経過措置(告示第209号)
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ルート君
2階建ての木造で長期優良住宅にするとき、前は等級3が要るって言われたのに、今は等級2でいいの?
令和7年4月1日施行の改正で、階数が2以下の木造等に等級3を求めていた別枠が削られました。
現在は、ほかの計算方法と同じ枠に統合され、等級2又は等級3の基準に適合すればよい形になっています。
長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準の一部を改正する件(令和6年7月5日国土交通省告示第1001号)新旧対照表
改正前の第3の2(2)④「評価方法基準第5の1の1―1(3)ホ又はヘ①bによる場合 認定対象建築物のうち、建築基準法第20条第1項第1号に規定する建築物以外の認定対象建築物について、評価方法基準第5の1の1―1(3)の等級3の基準に適合すること。」
この④は、改正後の欄で「(削る)」とされている。
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改正前と改正後で何が入れ替わったのか
改正前の新築基準は、①から⑤までの5本立てでした。
このうち④が、階数が2以下の木造等だけを取り出して等級3を求める別枠でした。
あわせて③には、「ホ及びヘ①bを除く」という限定が付いていました。
| 区分 | 改正前(令和7年3月31日まで) | 改正後(令和7年4月1日から) |
|---|---|---|
| 枠の数 | ①から⑤までのいずれか | ①から④までのいずれか |
| ③の範囲 | ホ及びヘ①bを除く/等級2又は等級3 | 除外なし(ホ・ヘ①bを含む)/等級2又は等級3 |
| ホ・ヘ①bの扱い | ④として独立し、等級3の基準に適合すること | (削る)=③に統合 |
| 免震建築物 | ⑤(評価方法基準1―3) | ④(評価方法基準1―3) |
枠が1つ減ったため、免震建築物の番号も⑤から④に繰り上がりました。
改正前と改正後の入れ替わりを1枚にすると、次のとおりです。
「ホ」「ヘ①b」とはどの方法か
どちらも評価方法基準の耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の評価方法の区分です。
| 区分 | 評価方法基準1―1(3)の見出しと内容 |
|---|---|
| ホ | 階数が2以下の木造の評価対象建築物における基準。建築基準法第20条第1項第2号又は第3号に掲げる建築物以外の木造で、階数が2以下のものが対象 |
| ヘ①b | 枠組壁工法の評価対象建築物における基準のうち、①aの構造計算によらず、平成13年国土交通省告示第1540号第5第4号の規定等に適合させる方法 |
いずれも、構造計算ではなく壁量等の仕様によって等級への適合を判定する側の方法です。
改正前は、この2つだけがほかのルートより1段高い等級3を求められていました。
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経過措置はいつまでだったのか
改正告示(令和6年7月5日国土交通省告示第1001号)の附則第2条第2項に、木造の経過措置が置かれていました。
令和6年7月5日国土交通省告示第1001号 附則第2条第2項
「この告示の施行の日から起算して一年を経過する日までの間に認定申請又は確認の求めがされた場合における(中略)地階を除く階数が二以下、高さが十三メートル以下及び軒の高さが九メートル以下の木造の認定対象建築物(延べ面積が三百平方メートルを超えるものを除く。)に係るものに限る。)については、(中略)当該基準により難いと認められる場合においては、この告示による改正前の(中略)基準(次項において「旧告示」という。)に規定する基準によることができる。」
施行日が令和7年4月1日ですから、一年を経過する日は令和8年3月31日にあたります。
2026年7月時点では、この期間はすでに終わっています。
条件は、設計の変更に時間を要することその他の事由により、改正後の基準により難いと認められる場合とされていました。
施行日前に申請していた場合はどうなるのか
附則第2条第1項は、施行日前にされた認定の申請で、施行の際にまだ認定をするかどうかの処分がされていないものについて、なお従前の例によるとしています。
品確法第6条の2第1項の規定による求め(長期使用構造等であるかどうかの確認)も同じ扱いです。
また附則第2条第3項により、施行の際に現に認定を受けている長期優良住宅建築等計画の変更の認定の申請についても、従前の例によるとされています。
試験・実務で押さえるポイント
- 令和7年4月1日施行の改正で、ホ(階数が2以下の木造)とヘ①b(枠組壁工法の構造計算によらない方法)に等級3を求めていた④が削られ、③に統合された。
- 統合後は等級2又は等級3の基準でよく、③に付いていた「ホ及びヘ①bを除く」の限定も外れた。
- 新築基準の枠は①から⑤まで→①から④までに減り、免震建築物(評価方法基準1―3)は⑤から④に繰り上がった。
- 経過措置は、施行日から一年を経過する日(令和8年3月31日)までに認定申請等がされたもののうち、地階を除く階数2以下・高さ13m以下・軒の高さ9m以下・延べ面積300㎡以下の木造で、改正後の基準により難いと認められる場合に旧告示によることができるというもの。
- 施行日前にされた認定の申請で処分前のものは、なお従前の例による(附則第2条第1項)。
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一問一答
Q. 階数が2以下の木造で長期優良住宅の認定を受けるとき、耐震等級3は必須か。
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A. 令和7年4月1日施行の改正後は必須ではない。等級3を求めていた④が削られ、③に統合されて等級2又は等級3の基準に適合すればよい。
Q. 改正で削られた④は、どの方法を対象にしていたか。
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A. 評価方法基準1―1(3)のホ(階数が2以下の木造の評価対象建築物における基準)と、ヘ①b(枠組壁工法のうち①aの構造計算によらない方法)。
Q. 木造の経過措置はいつまでで、どの規模が対象だったか。
答えを見る
A. 施行日(令和7年4月1日)から一年を経過する日=令和8年3月31日までに認定申請等がされたもの。対象は地階を除く階数2以下、高さ13m以下、軒の高さ9m以下の木造で、延べ面積300㎡を超えないもの。
改正後の4つのルート全体は長期優良住宅の耐震性、建築基準法側の壁量計算の改正はR7.4.1改正後の新方式で扱っています。
参照
- 長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準の一部を改正する件(令和6年7月5日国土交通省告示第1001号)=新旧対照表・附則(施行期日・経過措置)
- 長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準(平成21年国土交通省告示第209号・最終改正 令和6年12月27日国土交通省告示第1396号/令和7年4月1日施行)第3の2=耐震性
- 評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)第5の1の1―1(3)ホ=階数が2以下の木造の評価対象建築物における基準、同ヘ=枠組壁工法の評価対象建築物における基準
- 平成13年国土交通省告示第1540号(枠組壁工法)