鉄筋コンクリート組積造(RM造)とは?補強CB造との違いと構造規定(告示463号)
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ルート君
ブロックを積んで建てる「RM造」って、補強コンクリートブロック造(補強CB造)とは別物なの?どっちが上位の構造?
鉄筋コンクリート組積造(RM造)は、型わく状の組積ユニットを積み、その空洞部に縦横の鉄筋を配置してコンクリートを全充填し、一体化した構造です。
令第80条の2第一号に基づく平成15年国交告第463号が、階数3以下・軒高12m以下といった適用範囲と、耐力壁の断面積・厚さ・配筋などを定めています。
平成15年国土交通省告示第463号(前文)/建築基準法施行令 第80条の2第一号
建築基準法施行令第80条の2第一号の規定に基づき、鉄筋コンクリート造の建築物又は建築物の構造部分で、特殊の構造方法によるものとして、鉄筋コンクリート組積造(組積ユニット(コンクリートブロック又はセラミックメーソンリーユニットで型わく状のものをいう。)を組積し、それらの空洞部に縦横に鉄筋を配置し、コンクリートを充填して一体化した構造をいう。)の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を第一から第十一までに定める。
RM造は「鉄筋コンクリート造で特殊の構造方法によるもの」に当たり、壁式鉄筋コンクリート造(告示1026号)と同じ令第80条の2第一号の系統に位置づけられます。
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RM造と補強コンクリートブロック造は何が違うのか
補強コンクリートブロック造(補強CB造・令第62条の2〜第62条の8)も、ブロックの空洞に鉄筋を入れて固める点はRM造と似ています。
ただしRM造は、型わく状の組積ユニットにコンクリートを全充填して一体化し、耐力壁の断面積を地震力から直接定める、より構造計算に近い体系です。
このためRM造は補強CB造の上位に位置づけられ、根拠となる規定も別です。
| 項目 | 補強コンクリートブロック造 | 鉄筋コンクリート組積造(RM造) |
|---|---|---|
| 根拠となる規定 | 令第62条の2〜第62条の8 | 令第80条の2第一号+告示463号 |
| 使う組積材 | コンクリートブロック | 型わく状の組積ユニット(CB・セラミックメーソンリーユニット) |
| 耐力壁の必要量の決め方 | 壁量(床面積1㎡につき15cm以上) | 断面積式ΣAw≧ZWAiβ(地震力から算定) |
| 耐力壁の厚さ | 15cm以上かつ支点間の1/50以上 | 190mm以上かつ支点間鉛直距離の1/22以上 |
| 規模の上限 | 実質的に低層・小規模 | 階数3以下・軒高12m以下(計算で5以下・20m以下) |
補強CB造が壁量で必要量を判断するのに対し、RM造は地震力Wと地域係数Zなどから耐力壁の断面積を直接求めるのが最大の違いです。
どこまで建てられるのか(第二・階数等)
告示463号の第二は、RM造で建てられる規模を定めています。
| 項目 | 規定値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 地階を除く階数 | 3以下 | 告示463号 第二・一号 |
| 軒の高さ | 12m以下 | 告示463号 第二・二号 |
| 階高 | 3.5m以下 | 告示463号 第二・三号 |
ただし第十一により、令第82条各号などの構造計算で安全性を確かめた場合は、階数を5以下、軒高を20m以下まで緩和して読み替えられます。
この緩和後の上限は、壁式RC造(告示1026号)と同じ水準です。
組積ユニット・コンクリート・鉄筋の品質はどう定められているか
RM造は組積ユニットとその中に充填するコンクリートが一体となって耐力を負担するため、材料の品質が細かく定められています。
| 材料 | 規定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 充填コンクリートの設計基準強度 | 18N/mm²以上 | 告示463号 第三・一号 |
| 鉄筋 | 径9mm以上の異形鉄筋 | 告示463号 第三・二号 |
| 鉄筋コンクリート組積体の設計基準強度 | 18N/mm²以上 | 告示463号 第五 |
| 組積ユニットの圧縮強度 | コンクリートブロック20N/mm²以上/セラミックメーソンリーユニット40N/mm²以上 | 告示463号 第四・四号 |
組積ユニットの空洞部は、コンクリートで密実に充填することが求められます(第六・一号)。
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耐力壁の断面積・厚さ・配筋はどう決まるか(第九)
RM造の耐力壁は、必要な水平断面積を地震力から直接求めるのが特徴です。
告示463号 第九・一号(耐力壁の水平断面積)
各地上階の耐力壁のうち計算しようとする方向に設けたものの水平断面積の和は、次の式に適合するものとしなければならない。
ΣAw ≧ ZWAiβ
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| Aw | 当該階の計算方向の耐力壁の水平断面積(mm²) |
| Z | 令第88条第1項の地震地域係数Z |
| W | 当該階が支える固定荷重と積載荷重の和(多雪区域は積雪荷重を加える) |
| Ai | 令第88条第1項の地震層せん断力分布係数Ai |
| β | 組積体の設計基準強度で18を除した数値の平方根(1/2の平方根が下限) |
そのうえで、耐力壁は次の仕様も満たす必要があります。
| 項目 | 規定値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 耐力壁の配置 | 釣合い良く配置 | 告示463号 第九・二号 |
| 耐力壁の中心線で囲まれた水平投影面積 | 60㎡以下 | 告示463号 第九・三号 |
| 耐力壁の厚さ | 支点間鉛直距離の1/22以上、かつ190mm以上(構造計算で確かめた場合120mm以上) | 告示463号 第九・五号 |
| 縦筋の鉄筋比 | 0.2%以上(構造計算で確かめた場合0.15%以上) | 告示463号 第九・六号イ |
| 両端部の縦筋の径 | 最上階から数えて3以内の階12mm以上/4以上の階15mm以上 | 告示463号 第九・六号ハ |
| 横筋の鉄筋比 | 最上階から数えて3以内の階0.2%以上/4以上の階0.25%以上 | 告示463号 第九・七号 |
壁ばり・基礎ばり・床版はどう定められているか
耐力壁の頂部をつなぐ壁ばりと、足元の基礎ばり、水平力を伝える床版・屋根版もそれぞれ定められています。
| 部位 | 規定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 基礎ばり(べた基礎・布基礎の立上りを含む) | 一体の鉄筋コンクリート造とする | 告示463号 第七 |
| 床版・屋根版 | 鉄筋コンクリート造とし、水平力を耐力壁・壁ばりに伝えられる剛性・耐力をもつ構造 | 告示463号 第八 |
| 壁ばりの丈 | 450mm以上(構造計算で確かめた場合を除く) | 告示463号 第十・一号 |
| 壁ばりの配筋 | 複筋ばりとし、上端筋・下端筋は径12mm以上、あばら筋間隔200mm以下、あばら筋比0.25%以上(内法長さ/丈が1.5未満は0.3%以上) | 告示463号 第十・二号、三号 |
なぜRM造は全充填と鉄筋量が細かく定められるのか
組積ユニットを積んだだけの壁は、目地やユニットの継ぎ目が弱点になり、地震の水平力で分離しやすい性質があります。
空洞部にコンクリートを全充填し、縦横の鉄筋で一体化することで、壁が連続した面として水平力に抵抗できるようになります。
耐力壁の断面積を地震力から直接定め、材料強度や鉄筋比を細かく規定しているのは、この一体性と耐力を確実に確保するためです。
試験で問われやすいポイント
- 根拠:令第80条の2第一号に基づく平成15年国交告第463号。RM造は「鉄筋コンクリート造で特殊の構造方法によるもの」に当たる。
- 適用範囲(第二):地階を除く階数3以下、軒高12m以下、階高3.5m以下。構造計算で確かめれば階数5以下・軒高20m以下に緩和。
- 耐力壁の必要量(第九・一号):水平断面積の和ΣAwがZWAiβ以上。補強CB造の壁量方式と違い、地震力から断面積を直接算定する。
- 耐力壁の厚さ(第九・五号):支点間鉛直距離の1/22以上かつ190mm以上。中心線で囲まれた面積は60㎡以下。
- 材料:充填コンクリート・組積体とも設計基準強度18N/mm²以上、鉄筋は径9mm以上の異形鉄筋。壁ばりの丈は450mm以上。
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一問一答
Q. 鉄筋コンクリート組積造(RM造)の根拠となる規定はどれか。
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令第80条の2第一号(構造方法に関する補則)に基づく平成15年国土交通省告示第463号。RM造は「鉄筋コンクリート造で特殊の構造方法によるもの」に当たる。
Q. RM造で建てられる規模の上限は、階数・軒高でどう定められているか(告示463号 第二)。
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地階を除く階数3以下、軒の高さ12m以下、階高3.5m以下(第二)。構造計算で確かめれば階数5以下・軒高20m以下まで緩和できる(第十一)。
Q. RM造の耐力壁の必要量は、補強CB造とどう決め方が違うか。
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補強CB造は壁量(床面積1㎡につき15cm以上)で判断するのに対し、RM造は耐力壁の水平断面積の和がΣAw≧ZWAiβを満たすよう、地震力から断面積を直接算定する(第九・一号)。
Q. RM造の耐力壁の厚さはどう定められているか(告示463号 第九・五号)。
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鉛直方向の支点間距離の1/22以上で、かつ190mm以上。令第82条の構造計算で安全を確かめた場合は120mm以上とできる。
Q. RM造の充填コンクリートと組積体の設計基準強度はいくつ以上か。
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いずれも18N/mm²以上(第三・一号、第五)。鉄筋は径9mm以上の異形鉄筋(第三・二号)。
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参照
- 平成15年国土交通省告示第463号(鉄筋コンクリート組積造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件・最終改正 平成19年国交告第614号)第一〜第十三
- 建築基準法施行令 第80条の2(構造方法に関する補則)
- 建築基準法施行令 第88条(地震力・Z・Ai)
- 建築基準法施行令 第62条の2〜第62条の8(補強コンクリートブロック造との対比)