法令用語の「準用・適用・みなす・この限りでない」|構造条文に頻出の用語(条文の読み方)

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ルート君

法第88条の「準用」って、「適用」と何が違うの?

構造条文には、準用・みなす・この限りでないといった独特の言い回しが多く出てきます。

これらの意味を押さえると、工作物や既存不適格の条文を正確に読み解けます。構造法規の例で整理します。

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「適用」と「準用」はどう違うのか

「適用」と「準用」は、規定を当てはめる方法が異なります。

用語意味
適用法令が本来予定する事項に、そのまま当てはめる
準用似た別の事項に、必要な読替えをして当てはめる

たとえば工作物には、法第88条によって法第20条等の構造規定が準用されます。建築物そのものではないため、読替えをして当てはめる仕組みです。

「みなす」と「推定する」はどう違うのか

「みなす」と「推定する」は、扱いの確定の度合いが異なります。

用語意味
みなす本来は違うものを法律上同じものとして扱う(確定的)
推定する反証がなければ仮にそう扱う(反証で覆せる)

「みなす」は反証や反対の合意を許さない確定的な扱いで、「推定する」のように覆すことができませんエキスパンションジョイントで分離した部分を「別の建築物とみなす」(法第20条第2項)のが構造での例です。

「この限りでない」は何を意味するのか(ただし書)

「この限りでない」は、ただし書とセットで、直前の原則をその場合には適用しないことを表します。

たとえば積載荷重の低減(令第85条第2項)では、ただし書により劇場等の客席は「この限りでない」とされ、低減できません。原則に対する例外を示す言い回しです。

「適用しない」「読替え」とは何か

条文には、規定を当てはめない場合や、語句を置き換える場合の言い回しもあります。

  • 適用しない(適用除外):その規定を当てはめないこと。
  • 読替え:準用の際に、条文中の語句を別の語句に置き換えること。

仕様規定の適用除外(令第36条第2項)では、構造計算で安全を確かめた場合に一部の仕様規定を適用しない、という形で使われます。

4つの言い回しを並べると、当てはめ方の違いがはっきりします。

条文の当てはめ方を表す4つの言い回し 適用 本来予定する事項に、 そのまま当てはめる 準用 似た別の事項に、読替えをして当てはめる 例:法第88条で工作物に法第20条等を準用 みなす 本来は違うものを法律上同じものとして扱う (確定的・反証を許さない) ⇔ 推定する=反証があれば覆せる この限りでない ただし書とセットで、直前の原則を その場合には適用しない 例:令第85条第2項ただし書(劇場等の客席)
図:適用・準用・みなす・この限りでない の使い分け。

試験で問われやすいポイント

  • 準用は「読替えて当てはめる」、適用は「そのまま当てはめる」。法第88条は工作物に構造規定を準用する例。
  • 「みなす」は反証を許さない確定的な扱いで、「推定する」(反証で覆せる)とは異なる。別の建築物とみなす(法第20条第2項)が構造の例。
  • 「この限りでない」はただし書による例外。令第85条第2項ただし書で、劇場等の客席は積載荷重の低減ができない。

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一問一答

Q. 「適用」と「準用」の違いは何か。

答えを見る

適用は本来予定する事項にそのまま当てはめること、準用は似た別の事項に必要な読替えをして当てはめること。法第88条は工作物に構造規定を準用する。

Q. 「みなす」と「推定する」はどう違うか。

答えを見る

「みなす」は反証や反対の合意を許さない確定的な扱い、「推定する」は反証があれば覆せる仮の扱い。法第20条第2項の「別の建築物とみなす」は確定的な扱いの例。

Q. 「この限りでない」はどういう意味か。

答えを見る

ただし書とセットで、直前の原則をその場合には適用しないことを示す。令第85条第2項ただし書では、劇場等の客席に積載荷重の低減を適用しない。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。具体の条文の解釈は各条文・告示で確認してください。

参照

  • 法令における用語の用法(準用・適用・みなす・推定・この限りでない・適用除外・読替え)
  • 建築基準法 第88条(工作物への準用)・第20条第2項(別の建築物とみなす)
  • 建築基準法施行令 第85条第2項ただし書(積載荷重の低減の例外)・第36条第2項(仕様規定の適用除外)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。