薄板軽量形鋼造(スチールハウス)の構造規定とは?告示第1641号と階数制限(法第20条・令第80条の2)

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ルート君

スチールハウスって鉄骨造だよね?普通のS造とは違うの?

スチールハウスは、薄い鋼板を成形した部材で壁・床・屋根を構成する構造で、薄板軽量形鋼造と呼ばれます。

一般の鉄骨造とは別に、専用の告示で構造方法の技術的基準が定められています。ここでは薄板軽量形鋼造の法令上の位置づけを整理します。

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薄板軽量形鋼造(スチールハウス)とは何か

薄板軽量形鋼造は、板厚2.3mm未満の薄い鋼板を冷間成形した部材(薄板軽量形鋼)を用いる構造です。

木造の枠組壁工法(ツーバイフォー)の木材を薄板軽量形鋼に置き換えた構造といえます。柱や梁で支えるのではなく、壁・床・屋根を面(ダイアフラム)で構成し、ドリルねじで接合して力を伝えます。

  • 部材:板厚2.3mm未満の薄板軽量形鋼(亜鉛めっき鋼板を成形したもの)。
  • 架構:壁・床・屋根の面材で構成する箱型(モノコック的)の構造。
  • 接合:ドリルねじによる接合を基本とする。

どの告示で規定されているのか

薄板軽量形鋼造は、令第80条の2(特殊な構造方法)に位置づけられ、平成13年国土交通省告示第1641号が構造方法の技術的基準を定めています。

正式名称は薄板軽量形鋼造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件で、平成13年に制定されました。一般の鉄骨造(令第3章第5節)とは別建ての扱いです。

薄い鋼板は座屈などの挙動が一般の鉄骨と異なるため、専用の告示で材料・各部位・接合・計算方法がまとめて定められています。一般の鉄骨造の仕様規定は鉄骨造の仕様規定を参照してください。

何階まで建てられるのか(構造計算と階数)

薄板軽量形鋼造は、規模に応じて構造計算が必要です。

当初は地階を除く階数3以下が対象でしたが、平成24年(2012年)の改正で、保有水平耐力計算などを行う場合は4階建ても可能になりました。小規模なものはルート1(許容応力度計算)に対応する設計法も整備されています。

区分内容
原則の規模地階を除く階数3以下
4階建て保有水平耐力計算などにより可能(平成24年改正)
小規模ルート1(許容応力度計算)に対応する設計法あり

計算ルートの全体像は構造計算ルートで解説しています。

一般の鉄骨造とどう違うのか

薄板軽量形鋼造は、確認申請では鉄骨造に分類されますが、構造の考え方が一般の鉄骨造とは異なります。

  • 部材が板厚2.3mm未満と薄く、柱・梁の軸組ではなく面材で抵抗する。
  • 一般の鉄骨造(令第3章第5節)ではなく、令第80条の2に基づく告示第1641号で扱う。
  • 同じ特殊な構造方法の仲間に、CLTパネル工法やアルミニウム合金造などがある。

特殊な構造方法の全体像は令第80条の2(特殊な構造方法と大臣告示)、改正の流れはR7.4.1改正まとめもあわせて参照してください。

実務で押さえるポイント

  • 薄板軽量形鋼造(スチールハウス)の構造方法は平成13年告示第1641号が定め、令第80条の2(特殊な構造方法)に基づく。一般の鉄骨造(令第3章第5節)とは別建て。
  • 部材は板厚2.3mm未満の薄板軽量形鋼。枠組壁工法の木材をスチールに置き換え、壁・床・屋根の面材で構成する。
  • 原則は階数3以下だが、保有水平耐力計算などにより4階建ても可能(平成24年改正)。確認申請上は鉄骨造に分類される。

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一問一答

Q. 薄板軽量形鋼造の構造方法を定める告示は何号か。

答えを見る

平成13年国土交通省告示第1641号。令第80条の2(特殊な構造方法)に基づき、板厚2.3mm未満の薄板軽量形鋼を用いた構造の材料・各部位・接合・計算方法を定める。

Q. スチールハウスは何階まで建てられるか。

答えを見る

原則は地階を除く階数3以下。平成24年の改正で、保有水平耐力計算などを行う場合は4階建ても可能になった。

Q. 一般の鉄骨造と何が違うのか。

答えを見る

部材が板厚2.3mm未満と薄く、柱・梁の軸組ではなく壁・床・屋根の面材で抵抗する。法令上も令第3章第5節の鉄骨造ではなく、令第80条の2に基づく告示第1641号で扱う。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。告示は改正されるため、最新の告示・条文の原文で確認してください。

参照

  • 平成13年国土交通省告示第1641号(薄板軽量形鋼造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する技術的基準)
  • 建築基準法 第20条/建築基準法施行令 第80条の2(特殊な構造方法)・第3章第5節(鉄骨造)
  • 一般社団法人日本鉄鋼連盟/スチールハウス協会の技術資料

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。

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